福島敦彦氏 代替出場にもかかわらず…近江の投打の柱、山田主将のタフさは驚異的だった

[ 2022年3月21日 05:30 ]

第94回選抜高校野球大会第2日第2試合・1回戦   近江6ー2長崎日大 ( 2022年3月20日    甲子園 )

高校野球解説者・福島敦彦氏
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 【福島敦彦 迫球甲子園】代替出場となった近江ナインは複雑な思いの中での試合だったはずだが、諦めることなく9回に追いつき、タイブレークでの勝利を素直に称えたい。

 なかでも投打の柱である主将・山田君の肉体的、精神的タフさは驚異的だった。右肘のケガなどもあり公式戦登板は昨夏の甲子園大会以来。投げ込みをしてきたとはいえ、肩のスタミナにも不安があったはずで走者を背負ってからギアを上げる投球が最たる例だ。

 ただ、下半身強化に時間を費やしてきたことで昨夏よりも制球力が向上し、投球自体に安定感が増したことが延長13回完投を可能にした。タイブレークに入った13回の先頭打者として初球を仕留めた勝ち越しの一打は、後続打者の重圧を緩和。複数得点につながった。

 攻撃陣はフライアウトが多かった。実戦勘に乏しく補欠校とはいえ、心づもりもなかったことは考慮する必要があるとしても、大きな反省材料。次戦に向け、修正が求められる。(報徳学園、慶大、中山製鋼元監督)

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2022年3月21日のニュース