日本ハム オープン戦勝ち越しんじょう!最後まで独自采配でも手応え「俺は分かっている」

[ 2022年3月21日 05:30 ]

オープン戦   日本ハム4ー1DeNA ( 2022年3月20日    札幌D )

<日・D>8回交代を告げスタンドに向かってポーズを取る新庄監督(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムの新庄剛志監督(50)が20日、オープン戦最終戦となるDeNA戦に4―1で勝利し、2連勝締め。8勝6敗2分けで18年以来4年ぶりにオープン戦勝ち越しを決めた。レギュラー不在を強調する指揮官は、オープン戦最終戦でもガラポン抽選器で打順を決めるなど、最後まで独自采配を貫徹。「俺は分かっている」という16試合の手応えを胸に、開幕に臨む。

 勝利のハイタッチを終えたナインに、新庄監督が歩み寄った。「ファンは宝物」をスローガンに決めた指揮官らしく、8795人の本拠地ファンに全員で手を振ってオープン戦の締めくくり。今季をファンとともに戦う決意の表れでもあった。

 2連勝で勝ち越し決定。指揮官は「全く関係ないね。そんなに簡単なものじゃない」と星取りには興味を示さなかったが、成果については別だった。「試したいことは試せたか?」の質問には「試しすぎや!」と自らに突っ込みつつ「(意図は)みんな何が何だか分かってないよ。でも、俺は分かっている」と不敵に笑った。

 「全員が試合に出たい雰囲気に持っていくことが大事」としたオープン戦。この日も15選手が出場した野手は、オリックスと並びこの日までリーグ最多タイの30選手が出場した。最終戦もガラポン抽選器で打順を決め「“さあ、俺あるんじゃないか”とベンチでの準備ができているから、代打でポンと出しても安打につながる」と選手の競争心をあおった。同点の4回1死二、三塁、打者・松本剛の打席ではヒットエンドラン(結果は中犠飛)で決勝点。奇襲で1点を奪う采配も目立った。

 守り勝つ野球で、重要な指標の一つとなる盗塁阻止率も大幅な改善が見られた。昨季は12球団ワーストの・217だったが、今オープン戦は20日現在で12球団で2位の・556。支配下の捕手に限れば・714。奇策、奇襲が常とう手段になる新庄流で、新生日本ハムの根幹となる守備への意識が浸透してきた証だ。

 ベースコーチも務めたオープン戦。新指揮官は自身の采配にも「俺もこの調子でいこうかと思う」とご満悦だった。「優勝なんて一切、目指しません」と言い「トライアウト」と表現する開幕へ、試運転は終了。「向こうだって全力で来るだろうし、こっちはちょっと全力でいこうかな」。仕掛け続けたサプライズの伏線を、白星とともに回収する戦いが始まる。(東尾 洋樹)

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2022年3月21日のニュース