シーズン終盤から左膝痛だった阪神・佐藤輝「無理をする時期ではない」秋季練習は一部別メニューで

[ 2021年11月12日 05:30 ]

佐藤輝(神)の今季月別成績                                     
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)がシーズン終盤から左膝痛を抱えていたことが分かった。11日に球団が発表し、本格始動した甲子園球場での秋季練習では屋外での守備、走塁を見合わせる一部別メニュー調整が決まった。打撃に関してはフルメニューを消化して豪快な打球を披露。患部の完治を進めるともに来季2年目へのレベルアップも期した。

 選手や首脳陣らが集まった練習開始前のミーティングが終わり、これからウオーミングアップへ…というタイミングだった。佐藤輝はトレーナーとともに本隊を外れ、グラウンドを後にした。ほどなくして球団広報から左膝痛の事実が報道陣に伝えられた。練習後はいつも通り淡々と取材に応えた。

 「(痛めた時期など)詳しいことは言えないですけど、終盤ですかね。無理はしていないですけど、完治はしていない。この秋は様子を見ながらという感じ」

 優勝争いを繰り広げていた中、打撃で大事になる軸足に不安を抱えていた。矢野監督も「ゼロではないよね。むちゃくちゃ影響しているってよりは、これぐらいならやってもいいんじゃないかというところ」と影響を否定しなかった。明確な時期は伏せても、成績の下降と決して無関係ではないだろう。全ての戦いを終え、これからは来季への準備期間。まずは体を万全にすることが先決となった。

 本格的に始まった秋季練習では屋外での守備・走塁練習は見送った一方、打撃練習には通常通り参加した。「トレーナーの方と相談しながら、できることはやって…という感じですね」。午後からの個別練習でもバックスクリーンへ柵越え弾を放つなど豪快な弾道も披露した。ロングティーでは大山と並んで20分以上。現時点でバットを振る分には問題がないことを示した。

 「無理をする時期ではないと思うので。しっかり治してから、また来年に向けてという感じですね」

 もちろん、「全部をレベルアップしていけるように」と体調を戻すだけの期間にするつもりはない。指揮官にも「来季しっかりいけるように、パワーアップ。幸いバットは振れる。体重もあまり増やすわけにもいかないので管理も必要」と背中を押された。目指すのは1年目の衝撃をさらに超える飛躍。大器に立ち止まっている時間はない。(阪井 日向)

 【佐藤輝に聞く】

 ――練習強度は。
 「しっかり無理をしない程度に。できることをやろうという感じですね」

 ――この期間のテーマは。
 「全ての面で足りないと思うので、全部をレベルアップしていけるようにやっていきたい」

 ――北川コーチは遊びを大事にしてほしいと。
 「コーチとも手伝ってもらいながらやっていきたいと思います」
 ――過去に下半身をけがした経験は。
 「全然ありますよ。肉離れとか」

 ▼阪神北川打撃コーチ(佐藤輝のティー打撃で工夫)シーズン中は自分の調整があっただろうけど、今年1年やってみて、一つの引き出しだけでは当然ダメだと思うので。遊び感覚といったら変な言い方かもしれないけど、いろんなことに対応しなければいけないために、いろんな角度でティーをやらせるということが大事かなと思った。

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