オリックス・田嶋 6回無失点で2戦連続零封勝利呼んだ「めちゃくちゃ集中できていた」

[ 2021年11月12日 05:30 ]

パCSファイナル第2戦   オリックス2ー0ロッテ ( 2021年11月11日    京セラD )

<オ・ロ>3回、手を叩きベンチに戻る田嶋(撮影・後藤 正志)
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 大舞台を楽しみ、冷静に、確実にアウトを積み重ねた。オリックス・田嶋が6回3安打無失点と試合をつくり、日本シリーズ進出に王手をかける勝利に力強く貢献。二塁も踏ませぬ好投を「楽しみの方が大きくて、緊張はさほどしなかった」と笑って振り返った。

 初回から最速148キロ直球を軸にスライダー、フォーク、カーブを効果的に配球。2回、先頭のレアードを安打で出塁させたが、次打者・エチェバリアをフォークで遊ゴロ併殺に仕留めるなど、ピンチの芽は大きくなる前につみ取った。

 「今日はめちゃくちゃ集中できていたんじゃないかと思う。しっかり3人、3つのアウトを取ろうとしか考えていなかった」

 息詰まる投手戦でも集中力は乱れない。スコアボードに6個の「0」を並べ、見事に仕事を完遂した。

 課題を完全に克服した。シーズン序盤は精神面を自身の課題に挙げていたが、1年の最終局面で心が揺れることはなかった。主に走者を背負った場面。マウンド上でシーズン中よりも強くつぶやき、心を整理して打者と対峙(たいじ)した。

 「自分の心がすごく豊かになることをつぶやいていまして…」
 詳細は明かさなかったが、自らの力を信じ、強い気持ちで白球を投げ込むことで結果を導き出した。

 救援陣も無失点のバトンをつなぎ、パ・リーグCSでは初めての2試合連続零封勝利を挙げた。オリックスとしては日本シリーズを含めたポストシーズンで初めての快挙。新たな歴史をつくったのは能力に磨きをかけ続ける左腕だった。

 ○…オリックスとヤクルトがそろって1、2戦を零封勝利。CSの2試合連続零封勝利は16年ファイナルS第1、2戦の広島以来5年ぶり4、5度目で、パ・リーグでは初めて。日本シリーズを含めたポストシーズン11度でも、オリックスはチーム初の快挙。2試合で3得点は55年日本シリーズ第2、3戦の南海4得点を下回る最少記録となった。またヤクルトは15年CSファイナルS第2、3戦に続く2度目。前回も巨人が相手だった。

 ○…オリックスとヤクルトがアドバンテージの1勝を含めて3勝0敗とし、日本シリーズ進出に王手をかけた。シリーズ出場を懸けたプレーオフ、CSで無傷の王手は過去18チームあり、突破率は100%。両リーグともに無傷で王手となったケースは初めてだ。規定により勝利数が並んだ場合は上位チームが勝者となるため、シーズン1位の両軍は、きょう12日の第3戦で勝つか引き分ければ、日本シリーズ進出が決まる。

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