大島が最大5点差をひっくり返す劇的勝利 2番手武田が好リリーフ 12日に九州国際大付と決勝戦

[ 2021年11月12日 05:30 ]

秋季高校野球九州大会準決勝   大島11ー7有田工 ( 2021年11月11日    平和リース )

<大島・有田工>好リリーフした大島・武田
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 大島(鹿児島1位)は最大5点差を逆転し、有田工(佐賀2位)を11―7で下した。2番手で登板した武田涼雅投手(2年)が8回1失点の好救援で勝利に貢献した。九州国際大付(福岡1位)との決勝は12日に行われる。

 逆転勝ちの立役者となった大島の武田涼雅主将は、マウンド上で右手で力強くガッツポーズした。8回1失点の好投で、同校を初の九州大会決勝に導き「大野が投げないと勝てないと言われるのは嫌だった。投げない中で勝てたのはチームの成長です」と胸を張った。

 先発した前山龍之助が崩れ、遊撃で出場していた武田が、1―4の2回途中から公式戦初のマウンドに上がった。「気持ちの準備はできていた。チームに流れを呼び込むピッチングをしようと思った」と懸命に腕を振った。120キロ台の直球とスライダーを軸に8安打されたが粘り強い投球を見せると、打線が6回に4連打などで逆転した。

 来秋ドラフト候補で3戦連続完投中の左腕エース、大野稼頭央は3試合で467球を投じ、1週間で500球の球数制限もあった。塗木哲哉監督は「勝っても負けても投げさせるつもりはなかった」と準決勝での大野の登板を回避し、中堅に起用。大黒柱を使えない中で武田が期待に応えた。指揮官は「武田は状態がずっと良かった。序盤に失点したチームの動揺を抑えてくれた」と評価した。
 チームは前夜のミーティングで、大会前に「ベスト4」だった目標を、「神宮大会に行く」と優勝に“上方修正”した。残り1勝。武田は「勝つために努力したい」と誓った。
 (杉浦 友樹)

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2021年11月12日のニュース