中畑清氏 巨人・菅野、一挙4失点…悪い流れにのまれてしまった

[ 2021年11月12日 05:30 ]

セCSファイナルS第2戦   ヤクルト5-0巨人 ( 2021年11月11日    神宮 )

<ヤ・巨>6回、途中でマウンドを降りる菅野(撮影・森沢 裕)
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 【中畑清 視点】野球は怖いね。6回2死二、三塁で西浦を迎えた場面。巨人ベンチは申告敬遠という策を取った。続く打者は高橋。満塁にすれば代打を出して好投を続けてきた左腕を代えてくれると期待しての策だったに違いない。

 これが完全に裏目に出る。中4日で既に球数が100球を超えていた菅野は代打・川端に押し出し四球を与え、塩見には左中間を深々と破られた。西浦と川端を比べれば、西浦の方が打ち取りやすかったはずだが、高橋を怖がって一挙4点を奪われてしまうのだ。

 危険なにおいがするイニングだった。先頭の村上の左中間のヒットをウィーラーがそらして村上の二進を許し(記録は二塁打)、続くサンタナの遊ゴロを坂本が緩慢な一塁送球で生かすダブルミス。悪いなりに3回、4回の無死二塁を粘って無失点で切り抜けてきた菅野が悪い流れにのまれてしまった。

 巨人ベンチに西浦敬遠を選択させた高橋は気持ちとボールがマッチ。気迫を前面に押し出す素晴らしい投球だった。8三振のうち7三振は、スピード表示は140キロ台後半でも浮き上がるように見える真っすぐで奪った。2点目が入らない嫌な展開の中、4回から3イニング連続3者凡退で切り抜け、流れを巨人に渡さなかった。

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2021年11月12日のニュース