オリックス・中嶋監督 自身も出場した96年以来の日本シリーズ 第一声は「しんどかったです」

[ 2021年11月12日 22:18 ]

パ・リーグ クライマックスシリーズ ファイナルラウンド第3戦   オリックス3ー3ロッテ ( 2021年11月12日    京セラD )

<パCS2 オ・ロ(3)>セレモニーの最後で胴上げされるオリックス・中嶋監督(撮影・長久保 豊)
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 ドラマチックな幕切れで決めた25年ぶりの日本シリーズ。はじけるようにベンチを飛び出したオリックス・中嶋監督は、ナインと喜びを分かち合った。優勝監督インタビュー。第一声は少し間を空けて、苦しかったこの日の試合、そしてペナントレースを一言で表現した。

 「しんどかったです」

 1点を追いかける9回裏の攻撃。先頭のT-岡田が右前打、続く安達が左前打で相手投手にプレッシャーをかける姿が、今季のオリックスの真骨頂だった。

 「選手を信じて、(攻撃が)つながることを頭に入れて、最高の展開になって良かった」

 一、二塁から打席に立った小田は、バントの構えを見せた。ここで指揮官の戦術眼が光る。「バントも頭にあったけど、向こうの守備陣形もあって、いろいろ考えながら、(強行を)いきました」。バスターから放った一撃は右翼へ。相手右翼手がボールの処理に手間取る間に、二塁走者の山足が生還した。

 「今年の強さ?最後(の攻撃)みたいに、あきらめないところができていた」

 実直な人柄が出たのは、ファンへのメッセージを求められた時。「得意じゃないんで」の一言にスタンドは沸き、続く言葉に歓声が起こった。

 「優勝しました。日本シリーズも決めました。あとは、その次に行きたいです」

 日本一を決める舞台では、ヤクルトと雌雄を決する。前回95年の対戦では、自身も正捕手として臨み、1勝4敗と苦杯を喫した。

 「(前に)負けてますので、何とかやり返したと思っています」
 言い切った指揮官は、優勝セレモニーの後、パ・リーグ覇者の手で3回、宙に舞った。

 

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