市和歌山バッテリーインタビュー 小園「2人で成長した」松川「プロで対決を」11日ドラフト

[ 2021年10月5日 05:30 ]

ドラフトへの意気込みや私生活の話などを語った市和歌山・松川(左)と小園 (撮影・後藤 大輝)
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 プロ野球のドラフト会議(新人選手選択会議)は11日に都内で開催される。今春の選抜大会にも出場し、ともに世代屈指の存在として指名が確実視される市和歌山の152キロ右腕・小園健太投手(18)と高校通算43本塁打を誇る松川虎生(こう)捕手(17)。中学から6年間、バッテリーを組み「運命の日」を待つ2人の本音!?に迫った。(取材・構成 吉村 貢司)

 ――プロのステージに向けた取り組み。
 松川 木製バットでどれだけコツをつかんで遠くに飛ばせるかだったり、そのための下半身強化だったりを、磨いてやっている。

 小園 ケガしないための体づくりを中心に練習している。シーズン通して活躍するためには全身の筋力をレベルアップしないと。

 ――3年夏は甲子園に届かなかった。高校野球でやり残したこと、悔いが残ったこと。
 松川 日本一を目指してやってきた。達成できなかったが日本一に向けて練習できたことは楽しかったし、本当に悔いはない。

 小園 甲子園に行けなかったことはあるが、しっかりと戦って最後までやりきった思いがある。悔いはない。

 ――ドラフト会議が近づいてきた。
 松川 楽しみより不安の部分がすごく大きい。(指名されなかったらと)ドキドキするが、毎日いい緊張感を持って過ごしている。

 小園 どの球団になるか分からないので少し不安です。

 ――お互いの指名予想。
 松川 分からないですけど、健太は1位で指名されると思います。(ユニホームが似合いそうなのは)巨人とかじゃないですか。

 小園 (名前「虎生」に)虎が付いているので阪神とかじゃないですか。

 ――同じチーム。それとも別のチームでやりたい?
 松川 6年間バッテリーを組んだ。プロでは対戦してみたい。

 小園 対戦したい気持ちもあります。

 ――初対戦の初球。
 松川 真すっぐ待ちです。

 小園 真っすぐを思い切って投げるだけ。

 松川 負けないように打ちたい。まだまだ(球速なども)伸びると思うけど、打つ自信はあります。

 小園 (笑って)頑張ります。

 ――お互いの第一印象。
 松川 健太は最初、目つきがいかつかった。しゃべりかけてもあんまり(こっちに)来なかったんで……。

 小園 結構人見知りなんで初めての人にグイグイ来られると、ちょっと引いちゃうというか。(松川は)今は(体が)だいぶしまってきたんですけど、もっとポッチャリしていた。髪形もいかつかったので怖かったです。

 ――6年間で互いに成長を感じるところ。
 松川 コントロールは最初から良かったが変化球の幅だったり打者に対する幅があまりなかった。高校の3年間で(球の)角度も良くなり変化球も増えて投球の幅が広がった。試合をつくれる投手になったと思うし、ギアの入れ方だったりは、すごく成長した部分。

 小園 中学時代は自分の結果に少し左右されていたというか結果が出ないとダメな日があった。高校生になってチームプレーを意識して、自分が打てない時でも周りに声をかけるなどチームを引っ張る部分は本当に成長したと思う。

 ――休日も一緒に過ごすことが多い。
 松川 服を買いにいったり、一緒にご飯を食べたりしています。

 ――どんな服装?
 松川 普通だと思います。トレーナーだったり。ジーパンは入らないので、はいたことはないです。

 ――センス的には?
 小園 格好いいです。

 松川 うれしいっすね!

 ――小園君の服装。
 小園 僕はこだわりはないです。ジーパンは冬ははきます(笑い)。

 ――全国のドラフト候補ですごいと思う選手。
 松川 中京大中京の畔柳君はすごくいい投手。真っすぐのキレ、押していく部分は見ていてもすごい。智弁学園の前川君はパンチ力もあるし、あれだけ振れるのはすごい。

 小園 (LINEで連絡する高知の)森木君は本当に投手としてすごいものを持っている。それ以上にトレーニングに対する意識もすごい。(ノースアジア大明桜の)風間君はチョケキャラなんで真面目な話はしないですけど。

 ――小園君は真面目なイメージが強いが実際は?
 松川 野球に対する姿勢や学校にいる時は本当に真面目。でも、外れると、思っているよりかは真面目じゃない(笑い)。

 小園 メリハリをしっかりと付けようと思っているので、授業中とかは静かにしています。遊びに行く時は、はっちゃけたりしています。

 ――好きな教科。
 小園 (即答で)家庭科。今はエプロンをつくっています。

 松川 ないです。全部得意じゃないです。

 ――声を掛けられることも多くなった。
 小園 電車で小園君ですか…みたいに。(女子高校生だけじゃなく)男子高校生にも言われる。この前は満員電車で声掛けられて。結構注目浴びちゃうんで、やめてほしい。

 松川 僕はないです……。

 ――出会ってなかったら、今は?
 松川 ちゃんと野球をやっていたかどうか。バッテリーを組ませてもらって一緒に成長できた。非常に濃い6年間だった。

 小園 ここまでの投手にはなってなかったと思う。もっともっと人に頼る投手になっていた。虎生と2人で成長できた。配球の部分でも捕手任せだった部分はあるが、練習から意見を出し合ってやるようにもなったし、自分で考えるようになった。感謝しています。

 ◇小園 健太(こぞの・けんた)2003年(平15)4月9日生まれ、大阪府貝塚市出身の18歳。小1から野球を始める。中学時代は貝塚ヤングでプレーしエースだった3年夏に全国大会優勝。市和歌山では1年春からベンチ入りし2年秋からエース。1メートル85、90キロ。右投げ右打ち。

 ◇松川 虎生(まつかわ・こう)2003年(平15)10月20日生まれ、大阪府阪南市出身の17歳。小1から野球を始める。中学時代は貝塚ヤングで捕手としてプレーし3年夏に全国大会優勝。市和歌山では1年春から三塁手でベンチ入りし同秋から正捕手。1メートル78、98キロ。右投げ右打ち。

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