大谷 バタバタ登板回避の舞台裏 渋滞が慢性化しているサンフランシスコの交通事情

[ 2021年5月29日 02:30 ]

ア・リーグ   エンゼルス0―5アスレチックス ( 2021年5月27日    オークランド )

BARTの車両(BART公式ツイッターから)

 サンフランシスコ湾に面するベイエリア。高層ビルが立ち並ぶサンフランシスコは全米屈指の大都市で、オークランドとつなぐベイブリッジや観光名所ゴールデンゲートブリッジでは通行料を課しているものの、朝夕の渋滞は慢性化している。

 新型コロナウイルスのワクチン接種がほぼ全世代に行き渡ったカリフォルニア州では、5月に入ってからの交通量はコロナ前と同レベルに戻った。大谷のバスの移動時間帯は午後3時すぎ。時差3時間の東海岸とのオフィス業務が終わり、帰宅ラッシュ時間に事故が追い打ちをかけた。

 「BART」に飛び乗る判断は適切だったが、大谷やスズキはこれまで自ら乗車券を購入する機会は少なかっただろう。プリペイドカード購入が一般化しており、タイミングによって乗り換えが必須な「BART」は「初心者」にとって酷だったと想像できる。(大リーグ担当・笹田幸嗣通信員) 

 ≪スーパースターを迎えることができて光栄≫「BART」は公式ツイッターで、大谷の乗車を歓迎した。「大谷翔平選手のような野球界のスーパースターをBARTに迎えることができてとても光栄に思います」とし、「ベイブリッジでの事故の際、球場行きの鉄道に遅延はありませんでした」などとPR。さらに、追加の投稿では「我々の従業員も大谷選手の投球を球場に見に行くためにBARTに乗っていました。このニュースに心を痛めています」とメッセージを送った。

 ▽BART 1972年に開通した「Bay Area Rapid Transit(ベイエリア高速鉄道)」の略称。サンフランシスコ郡、アラメダ郡、コントラコスタ郡、サンマテオ郡の4郡をつなぎ、計7路線、総距離131・4マイル(約211・5キロ)。サンフランシスコ中心部のパウエル駅からアスレチックスの球場最寄りのコロシアム駅までの大人料金は片道4・5ドル(約495円)。

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