阪神・藤浪が狙う「支配的な投球」 開幕前最後のマウンドは“説明できるアウト”にこだわる

[ 2021年3月19日 05:30 ]

<阪神全体練習>キャッチボールで口を大きく開ける藤浪(撮影・坂田 高浩)
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 「支配的な予行演習」で弾みをつける。自身初の開幕投手を務める藤浪が、19日のオリックス戦に先発。開幕前最後の調整登板へテーマは明確だ。

 「いいものを出せたらなと思いますし、自分の意図したアウト、支配的な投球ができればと思います」

 すべての局面で打者の狙いを上回るような投球を敢行する。偶発的なものは最小限にとどめ、量産するのは説明できるアウト。“ドミネーター(支配者)藤浪”は、言葉に強い意志を込めた。投げ合う相手にも闘志をかき立てられる。オリックスの山本こそ、支配的な投球を続け球界屈指の存在まで上り詰めた右腕。開幕戦を想定するには十分すぎるエースとの顔合わせで得るものも少なくない。

 「どうしても初回に力みが出るのは仕方ないと思うんですけど、それが悪い方に出ないようにできれば」

 前回12日の西武戦は立ち上がりに3連打を浴びるなど気合が空回りし3点を失った。反省を踏まえ「意識の中で、より落ち着いてというのは持って入りたい」と最適の力感を保ちながら予定の100球を投げ切る構え。「ちょっと確認したいことがあった」と、この日は甲子園球場のブルペンで最終調整した。

 シーズンを見据え、試合ではDHを使用せず打席にも入る。

 佐藤輝の大暴れで盛り上がるチームには「オープン戦と公式戦は違う。雰囲気がいいのは間違いないと思いますけど」と冷静に分析する一方で、確かな追い風も感じている。

 「驚きしかない」と地に足の着いていなかった状況は終わった。覚悟を決めた背番号19が加速に入る。 (遠藤 礼)

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