センバツ開幕 仙台育英・島貫主将が選手宣誓「甲子園が戻ってきました」

[ 2021年3月19日 09:31 ]

第93回選抜高校野球大会 開会式 ( 2021年3月19日    甲子園 )

<選抜高校野球開会式>開会式で選手宣誓をする仙台育英主将・島貫丞(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 第93回選抜高校野球大会の開会式が19日、兵庫県西宮市の甲子園球場で開幕した。昨春は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止となり、2年ぶりの開催。仙台育英の島貫丞(じょう)主将(3年)が選手宣誓を行い、13日間(準々決勝、準決勝翌日の休養日を含む)に及ぶ熱戦の幕が開いた。

 島貫主将は「甲子園が戻ってきた」「感謝」「感動」「希望」などの言葉で全国の球児の気持ちを代弁。福島県出身で、東日本大震災から10年が経過した思いも込めた。10年前の震災当時は小学生で、避難生活も強いられた。

 よどみない約3分20秒の宣誓に、インターネット上では「選手宣誓のひと言ひと言に感動で涙が止まらない」「感動しました」「めちゃ素敵な選手宣誓やった…ちょっと泣きそうなりました」などの声が聞かれた。

 【選手宣誓全文】

 きょう、ここに高校球児の憧れの舞台である甲子園が戻ってきました。この一年、日本や世界中に多くの困難があり、それぞれが大切な多くのものを失いました。答えのない悲しみを受け入れることは、苦しくてつらいことでした。しかし、同時に多くのことを学びました。当たり前だと思う日常は誰かの努力や協力で、成り立っているということです。

 感謝。ありがとうございます。これは出場校全ての選手、全国の高校球児の思いです。

 感動。喜びを分かち合える仲間とともに、甲子園で野球ができることに感動しています。

 希望。失った過去を未来に求めて希望を語り、実現する世の中に。

 そして、この3月で東日本大震災から10年となりました。日本、世界中に多くの協力や支援をいただき、仲間に支えられながら困難を乗り越え、10年前、あの日見た光景から想像できないほど希望の未来に、復興が進んでいます。これからの10年、私たちが新しい日本の力になれるように、歩み続けます。

 春はセンバツから。穏やかで鮮やかな春、そして、一年となりますように。2年分の甲子園。一投一打に多くの思いを込めてプレーすることを誓います。

 仙台育英野球部主将 島貫丞

続きを表示

この記事のフォト

2021年3月19日のニュース