神戸国際大付・阪上 ほろ苦聖地デビュー 2回途中降板 次戦こそ亡き祖母に活躍見せる

[ 2021年3月19日 14:27 ]

第93回選抜高校野球大会1回戦   神戸国際大付3―2北海 ( 2021年3月19日    甲子園 )

<神戸国際大付・北海>2回2死満塁のピンチを招き楠本にマウンドをゆずる神戸国際大付・阪上(左)(撮影・後藤 正志)
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 ほろ苦い聖地デビューとなった。今秋ドラフト候補で最速145キロを誇る神戸国際大付・阪上翔也投手(3年)が先発したが、1回2/3を1失点。2回2死満塁のピンチを残してマウンドを降りた。本来の力とはほど遠い投球内容に「試合前から少し肘の違和感があった」と打ち明けた。

 初回は最速142キロを計測し、3つの三振を奪う最高の立ち上がり。だが2回に急速に球威が落ちた。「自分で投げたい気持ちがあった。自分が行って、1個目を勝って、いいスタートを切りたかった」。昨秋は投打の柱としてフル回転。近畿大会1回戦・近江(滋賀)戦では2失点完投したが、右肘に違和感を覚え、その後は登板を回避した。年明けからキャッチボールを再開し、大会には間に合わせたが、影響は残っていた。

 昨年12月に大好きだった祖母が亡くなった。口癖が「翔也らしく」だった祖母の思いを胸に「自分らしく」と刺しゅうしたグラブを使用する。「おばあちゃんの分まで頑張ろうと思っていた。活躍を見せたかったけど、思うような投球ができなかった」。チームのサヨナラ勝利には笑顔だったが、個人的には少しだけ悔いが残った。

 「次の試合では自分らしく圧勝して、勝ち進んでいきたい」
 チームは4強に進んだ05年以来、16年ぶりに初戦を突破。思いを表現する場は、まだある。

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