選抜直前連載【新しい時代のはじめに(4)】33年ぶり開幕勝利投手&本塁打狙う二刀流

[ 2021年3月19日 09:00 ]

二刀流で甲子園に乗り込む神戸国際大付・阪上翔也  (撮影・成瀬 徹)
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 実質的な「令和初」となる今大会。特別な開幕戦で33年ぶりの偉業を狙うのが、神戸国際大付の背番号1を付け4番を打つ阪上翔也(3年)だ。

 過去の開幕戦で、登板し本塁打も打ったのは1975年の中京(現中京大中京)・近沢英二(対倉敷工)と88年高知商の岡幸俊(対熊本工)の2人。勝利投手になったのは岡だけだ。そのことを聞くと阪上は目を輝かせた。

 「うちと北海さんしか狙えない記録。もしホームランを打ったら大会1号になるかもしれないし、それはぜひ、狙いたいですね」

 最速145キロを誇る本格派右腕。昨秋に痛めた右肘の状態もあり先発するかは未定だが、打者として高校通算20本塁打を誇る。加えて今年2月末に計測した50メートル走では驚異の5秒95をマーク。スタンドまで運ばなくても俊足を生かし「ランニング本塁打」という手もある。

 「全国で最初にあの舞台に立てるのはうれしい。試合では緊張しないので、楽しみたいと思います」

 同校OBの坂口智隆(現ヤクルト)も指導した青木尚龍監督(56)が「阪上の方が体の強さは上」と認める逸材が、新たな歴史の扉を開く。 (北野 将市)
 =終わり=

 ○…選抜の開幕試合で最多勝利を誇るのが県岐阜商で5勝無敗。東邦が3勝(1敗)で続く。最多敗戦は広島商の3敗(未勝利)。都道府県別では大阪が9勝(3敗)で最多。今大会の開幕戦を戦う兵庫は7勝(3敗)で愛知と並ぶ2位で北海道は4勝7敗。福岡は6戦全敗と相性が悪い。山形、茨城、千葉、滋賀、佐賀の5県は未経験。

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2021年3月19日のニュース