オリックス・太田 10代で2戦連発 イチローも無理だった球団初の快挙達成!

[ 2020年7月18日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス1-9ソフトバンク ( 2020年7月17日    京セラD )

<オ・ソ(4)>3回無死、太田椋は左越えに連夜の同点弾(撮影・井垣 忠夫)
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 敗戦の中で強烈な存在感を示した。オリックスの高卒2年目・太田が2試合連続となる2号ソロを放ち高い潜在能力を見せつけた。

 「とても良い感触で打った瞬間入ると思いました。完璧でした。当てにいくことなく自分のポイントで打てている。1球で仕留められたのは調子が良い証拠。これをどれだけ維持できるかだと思う」

 ファーストストライクを1球で仕留めた事実が、飛躍の予感を漂わせる。ハイライトは0―1の3回先頭だった。1ボールからの2球目、東浜の甘く入ったスライダーを見逃さない。思い切り振り抜いた打球は左翼席上段へ着弾。前日16日にはプロ初安打となる初本塁打を放った。それも21世紀生まれの初アーチという快挙なら、球団の10代選手の2戦連発も2リーグ制以降では初の快挙。西村監督からも「積極的にね。見事な本塁打だった」と称えられた。

 中日・根尾やロッテ・藤原ら逸材ぞろいの「ミレニアム世代」で見劣りしない好素材。中学時代に広島・小園らとU15日本代表に選出されており、ダイヤの原石の1人だ。この日、侍ジャパンの稲葉監督が東京五輪の1年延期に伴う契約延長要請を快諾。メンバー構成について、「プレミア12」を基本的な土台とする一方で、「どんどん若い選手が出てきてほしい」と2000年以降生まれの若手の台頭にも期待した。

 太田は「そこは全く考えてないです。まずはチームで」と足元をしっかりと見据える。チームの低迷打開に注力する19歳が、上位浮上のキーマンになりそうだ。 (湯澤 涼)

 《10代本塁打は球団で過去に8人》19歳の太田(オ)が2戦連続のプロ2号。2リーグ制以降、チームで10代本塁打は50、51年に山下健が計9本、54年梶本隆夫1本、同年山本勘介1本、56年米田哲也2本、88年中嶋聡2本、93年鈴木一朗(イチロー)1本、昨年西浦1本に次ぎ8人目で、2試合連続は太田が初めて。

 《投手陣炎上で最下位の日本ハムに並ばれた》“投倒”が敗戦に直結し5位タイと後退。誤算は、太田が同点弾を放った直後の4回。先発・榊原が押し出し四球を与えるなど4回5四球3失点と乱調。救援陣も炎上し、9失点の大敗を招いた。西村監督は「太田の本塁打で追いついたところでの4回なので、しっかりとゼロに抑えないといけない」と修正を促した。

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