興国の台湾人留学生・尤彦晟 一発含む4打点で勝利導く、2年ながら最後の夏「優勝したい」

[ 2020年7月18日 17:24 ]

令和2年大阪府高等学校野球大会1回戦   日新2―9興国 ( 2020年7月18日    くらスタ堺 )

<興国・日新>本塁打を含む2安打4打点の活躍をみせた興国の尤彦晟
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 2年生ながら「最後の夏」となる興国の台湾人留学生、尤彦晟(ユウイェンチェン)内野手が本塁打を含む2安打4打点の活躍でチームを勝利に導いた。

 初回に先制の中犠飛を放ち5―2で迎えた4回1死からの第3打席。2ボールから真ん中付近にきた球を見逃すことなく仕留めた。100メートルある左翼を軽々と越え後方にあるフェンスを直撃する公式戦初アーチで、高校通算本塁打を2桁10本に乗せた。

 台湾の高校に一度入学したが「日本の高校の方がレベルが高かったので」と、知人の紹介もあって海を渡る決意をし昨年4月に来日。背番号20ながら3番で出場した昨夏の初戦・大商大高戦では3三振を喫するなど4打数無安打で最後の打者となった。台湾で半年とはいえ高校生活を送ったため、規定で公式戦に出場できるのは今年の秋まで。最後の夏こそと思っていた中でコロナ禍に見舞われた。練習がほとんどできない中、目標である日本のプロ入りを目指しウエートトレーニングなどに励んで体重は2キロ増の92キロとなりパワーアップ。5回2死満塁では真っすぐに詰まりながらも力で左前に運び、勝利を決定付ける2点打を放った。

 甲子園には結び付かないが、大阪の頂点に立つという目標に変わりはない。「履正社と大阪桐蔭をともに破って優勝したい」。覚醒した主砲が、さらにアーチを量産する。

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2020年7月18日のニュース