侍J・稲葉監督 東京五輪終了まで契約1年延長 金メダルへ「若い選手、生きのいい選手出てきて」

[ 2020年7月18日 05:30 ]

若手台頭に期待する稲葉監督
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 侍ジャパン・稲葉篤紀監督(47)は17日、北海道札幌市内で井原敦強化委員長から東京五輪の1年延期に伴う契約延長の要請を受け、快諾。世界一に輝いた昨秋「プレミア12」のメンバーを土台とする方針を示す一方で、延期した1年間で2000年以降生まれの若手の台頭にも期待を寄せた。契約期間は来年の五輪終了まで。

 1年延期されても決意は変わらない。目指すのは、東京五輪での金メダルだ。そのためのプラスアルファを、稲葉監督は若い力に求める考えを示した。

 「どんどん若い選手、生きのいい選手が出てきてほしい。若い選手が出てきてくれたら非常にうれしい」

 すでに頭の中にメンバー構成のイメージはある。中心となるのは昨年11月に世界一に輝いた「プレミア12」のメンバーだ。投手中心に守りを固め、「スピード&パワー」で相手を圧倒するチームを理想とする。「正直、プレミア12のイメージがずっと残っている。そこをしっかりと土台に考えていきたい」。そこに新しい若い力を加えていきたい考えだ。

 猛暑が予想される中での短期決戦。若い力の爆発力はチームに勢いをつけられる。その筆頭候補は20歳のヤクルト・村上だろう。昨年3月のメキシコとの強化試合で侍ジャパンに初選出。それがきっかけとなって、シーズンで高卒2年目ながら36本塁打を放って大ブレークした。今春のキャンプ視察の際、稲葉監督は「より確実性を求めていくシーズンで大きく期待したい」と言及。期待通り、今季の村上は高打率をキープし、順調にいけば鈴木誠(広島)、柳田(ソフトバンク)との中軸を務める可能性もある。

 1年延期により代表入りの可能性が高まるダイヤの原石は豊富だ。村上の1学年下で2000年生まれが中心の根尾(中日)、藤原(ロッテ)らの「ミレニアム世代」や佐々木朗(ロッテ)、奥川(ヤクルト)ら01年以降生まれの「21世紀世代」。ベンチ入りはプレミア12の28人から24人に減るだけに争いは激しくなるが「この1年、しっかり選手を見ていきたい」。若い戦力の見極めが金メダルへの重要な要素となる。

 「五輪の借りは五輪で返す。金メダルへ全力を傾けたい」。選手で出場した08年の北京五輪はメダルなしだった。あと1年。全力で駆け抜ける覚悟だ。(秋村 誠人)

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