2度のがんを克服した投手に光が差し込む ニューオーリンズ大の右腕オーズをメッツが指名

[ 2020年6月12日 15:13 ]

オーズ投手を指名したメッツのバンワゲネンGM(AP)
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 大リーグのドラフトでは10日から11日にかけて計160人が指名されたが、メッツが最終5巡目(全体150番目)で指名したニューオーリンズ大のエリック・オーズ投手(22=193センチ、88キロ)が全米の注目を集めた。

 同選手は新型コロナウイルス感染拡大で途中で中止となった今季に4試合登板して3勝1敗。防御率は2・75で19回2/3を投げて29三振を奪っていた。しかし精巣がんと皮膚がんによる2度の闘病生活があったために2018年は9試合(0勝1敗)の登板にとどまり、2019年は全休。それでも野球はあきらめず、今季に再起をかけていた。

 メッツのスカウト部門を率いるトミー・タナス氏は「うちのスカウトたちは彼(オーズ)のスプリットフィンガーにぞっこんだった。ストレートにも威力があり今季は素晴らしい成績を積み重ねた」とその能力を高く評価。ブロディ―・バンワゲネンGMも「彼はもう野球をやめてもいいと思える状況の中であきらめなかった。我々は彼が望んでいたプロに挑戦できる機会を与えることができて光栄だ」と、指名に踏み切った経緯について語っていた。

 なおメッツは今ドラフトで高校生のピート・クロウアームストロング外野手(18=1巡目、全体19番目)を含めて計6選手を指名した。

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2020年6月12日のニュース