ロッテ・小島 「新マリン風使い」だ!17メートル強風味方に4回零封

[ 2020年6月12日 05:30 ]

練習試合   ロッテ1―0中日(8回表終了 降雨コールド) ( 2020年6月11日    ZOZOマリン )

<ロ・中>強風で飛んだ柿沼のヘルメットを追いかける小島(撮影・長久保 豊)
Photo By スポニチ

 最大17メートルの強風も味方にした。3回1死三塁。ロッテ・小島が2球続けたチェンジアップで武田を追い込んだ。「奥行きを使えた感覚があった」と最後も127キロのチェンジアップを投じ、3球連続で空振りを奪い、3球三振に仕留めた。

 「こんな風の強い中で投げるのは初めてだった」。風が本拠の名物だが、帽子が飛ばされるほどの強さは初体験だ。不安定なワインドアップをやめてセットポジションからの投球に切り替えて対応。海がある中堅方向から吹く風がバックネット裏のスタンドではね返る。投手にとって向かい風となり、左腕は落ちやすくなったチェンジアップを多投し、地の利を生かした。

 井口監督も「この(強風の)中でできたのは良かった。とくに若い選手に経験させたかった」と、にんまり。4回2安打無失点と好投の小島について「しっかりゲームをつくってくれた。(登板は開幕の)2カード目」と、2年連続の開幕ローテーション入りを明言。本拠開幕2戦目、24日のオリックス戦での先発が濃厚となった。

 小島は「昨年はいい試合で投げさせてもらった。それを生かさないといけない」と気を引き締めた。昨年4月4日の西武戦(メットライフドーム)では2回8失点とデビュー戦でプロの洗礼を浴びた。3勝からの飛躍を目指す2年目。新型コロナウイルスの影響による活動自粛中は、本やネットで骨や筋肉を頭の中で立体的にイメージできるように勉強したという。「今やっていることを続けるだけ」。小島に迷いはない。(君島 圭介)

【ロッテ「マリン風使い」】

 ▽小宮山悟 風よけのサングラスがトレードマーク。05年に魔球「シェイク」を開発。球速80キロ前後で、マリンの風で大きく揺れ動いた。

 ▽渡辺俊介 下手投げからシンカー、カーブなどの変化球が風でさらに大きく変化。通算87勝のうち半分以上の49勝を本拠地で挙げた。

 ▽成瀬善久 風を読みながらボールの握りや配球を変える能力にたけ、09~12年に4年連続2桁勝利。風の強い時は外角のスライダーを有効に操った。

 ▽涌井秀章 西武在籍時からマリンの風を物ともせず。握り方などを工夫しながら直球とフォークを効果的に使い、最大17メートルの強風までも味方につけた。

続きを表示

この記事のフォト

2020年6月12日のニュース