日本製鉄かずさマジック・中村 捕手転向でOP戦先発出場 甲子園V大阪桐蔭主将が新たな挑戦

[ 2020年6月10日 05:00 ]

オープン戦   日本製鉄かずさマジック9―4JFE東日本 ( 2020年6月9日    JFE東日本犬成G )

今季から捕手に転向し、先発マスクをかぶった日本製鉄かずさマジックの中村
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 今季外野手から捕手に転向した日本製鉄かずさマジックの中村誠(24)が、この日対社会人の実戦で初めて先発マスクをかぶり、5回で2投手をリード。盗塁も1つ刺した。「ド緊張でした(笑い)。企業を相手にマスクをかぶれたことはすごい経験だった。でも今いる捕手陣には足もとにも及ばない。今まで外野だったので、ずっとボールを触っているのも難しい。いろんなことを考えなきゃいけないなと思った」と汗をぬぐった。

 大阪桐蔭の主将として14年夏の甲子園で全国制覇。当時は外野手で、決勝・三重戦とでは逆転適時打を放つなど勝負強い打撃と俊足を誇るリードオフマンとして活躍した。掃除や荷物運びなど何事にも率先して取り組み、西谷浩一監督から全幅の信頼を寄せられた人間性も大きな話題になった。卒業後は日体大に進み、昨年日本製鉄かずさマジックへ入社した。

 転機は昨季終了後。元ロッテなどでサブマリンとして活躍した渡辺俊介監督や山県有輔捕手兼任コーチに転向を打診された。「最初は率直に“いや無理でしょ…”と」。しかし「求められるのはありがたいこと」と挑戦を決めた。「将来、教員になりたいという夢がある。高校や大学の先生たちにも相談したら“お前の経験としても絶対役に立つよ”と言ってもらえたのも後押しになった」。社会人入り後の捕手転向は異例のケースだ。

 捕手でプレーするのは小学生以来だったという。「股関節が固いから動かなくて、捕球動作1つも大変。鬼のストレッチから始まりました」。くしくも、この日の対戦相手だったJFE東日本には大阪桐蔭時代の同期で、正捕手だった横井佑弥捕手や峯本匠内野手が在籍。「横井や峯本に話したら、最初は“お前ふざけてんのか”とか言われました(笑い)」と苦笑いする。

 それでも小関翔太捕手(29)からミットを譲り受け「肩が強いわけではないのでそれをカバーする練習もいろいろと教えていただいた。(捕球する)左手も分厚くなった」。年明けから地道に練習を続けてきた。

 指揮官は「(捕手転向は)もちろん、チーム戦略上のこと。きょうは上出来」とうなずいた。

 中村は「スタメンで出るのが目標ですが、まだそんなレベルではない。自分に求められているのは、投手とのコミュニケーションや周りを見ることだと思っている。チームで気づかないことに目を配ったりサポートできる選手になりたい」。置かれた場所で咲く。高校時代から変わらない中村の姿がそこにあった。

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