槙原寛己氏、巨人・戸郷「力で押し込む」ことを再確認できた2回以降

[ 2020年6月10日 05:30 ]

練習試合   巨人8-6DeNA ( 2020年6月9日    横浜 )

巨人先発の戸郷(撮影・西尾 大助)
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 【槙原寛己 視点】戸郷は初回、制球などを気にした「よそ行き」の投球だった。丁寧にいこう、と考え過ぎたのだろう。彼の長所は投げっぷりの良さ。2回からは若々しく、思い切り腕を振っていた。多少制球が甘くなっても力で押し込める。自分でも再確認しただろうし、修正能力の高さも見事だった。

 試合前、原監督と話す機会があり「戸郷は今日は大事な登板。見ていてよ」と言われた。結果次第では開幕ローテーションを外れる可能性もあったと思う。自身の強みを存分に発揮し、3回にはオースティンに対して強気に内角を攻め、148キロ直球でバットをへし折った。指にかかれば、自分の球威なら大丈夫。それを体感できたのが大きい。本人も自信になったはずだ。

 私も高卒2年目の83年、ローテーションに入って12勝を挙げた。チャンスをもらって思い切り投げていたのを覚えている。戸郷は将来エースになる可能性を秘めた存在。公式戦でも臆せず腕を振ってほしいと思う。 (本紙評論家)

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2020年6月10日のニュース