大勝呼んだ!広島、西川の“ワンバン打ち”から誠也、メヒアと3連打「2段構え」の新中軸機能

[ 2020年6月10日 05:30 ]

練習試合   広島8-1阪神 ( 2020年6月9日    マツダ )

<練習試合 広・神>5回1死二、三塁、西川はワンバウンドした球で、左前に適時打を放つ (撮影・奥 調)
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 広島は9日、練習試合再開後、初の本拠地での一戦となった阪神戦で完勝した。0―0の5回に西川龍馬内野手(25)、鈴木誠也外野手(25)、アレハンドロ・メヒア内野手(27)の中軸3人による連続適時打などで一挙4点を奪った。この日の3~5番の並びは3試合連続。2パターンの中軸を試しながら19日の開幕に向け、準備を進める。

 中軸が機能すれば、自然と勝利に近づく。相手先発・青柳の前に1安打に抑えられ迎えた5回。会沢、ピレラの安打に暴投も絡み1死二、三塁。3番・西川は、フルカウントからワンバウンドした内角ツーシームに反応してしまった。ただ、止めたバットで拾った打球は三遊間を破り左前で弾んだ。見事な「悪球撃ち」が、結果的には決勝打となった。

 「我慢していたけど、得点圏で欲が出てしまった。低めは振らないように、と指示が出ていたのに。結果オーライ。反省です」

 意図せず生まれた曲芸が、停滞ムードを振り払った。続く鈴木誠は中前打、メヒアは左中間への二塁打を放ち3者連続タイムリー。この回一挙4得点で、前回2日に対戦し4回無得点に抑えられた変則右腕を攻略した。

 2日の阪神戦からの4試合は、3~5番を「ピレラ、鈴木誠、西川」で固定。2分けを挟む対外試合13連敗で迎えた6日のオリックス戦からは、打撃好調のメヒアを5番、西川を5番から3番に組み替えた。すると同戦で鈴木誠、メヒアが2者連続アーチを放つなど10得点の完勝。以降、3試合連続で2パターン目の中軸を継続する。

 初回と3回には西川、鈴木誠がともに連続四球を選び、青柳のリズムを崩した。新助っ人ピレラが2番に座った打順について、佐々岡監督は「ああいう特殊な投手(青柳)だったし、打順もいろいろと試しながら」と説明。今後も中軸は「2段構え」のまま、準備を進めていく。

 いずれにせよ、鈴木誠の前後を担うことになる西川は「5番なら(走者を)還すし、3番ならつなぐ意識でやっている。打順はチーム事情もあるので、やれと言われたところでやるだけ」と役割を自覚する。低調だった打線が本拠で9安打8得点と機能した背景には、新たな中軸の存在感があった。(河合 洋介)

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2020年6月10日のニュース