前日本ハム 田中賢介氏、むかわ町復興へ生涯・応援大使宣言「貢献できたら」「恩返しを」

[ 2019年11月21日 08:31 ]

鵡川中央小学校の児童らと記念撮影する日本ハム・渡辺(中央左)と田中賢介氏
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 今季限りで現役を引退した前日本ハムの田中賢介氏(38)は20日、「北海道179市町村応援大使」で渡辺諒内野手(24)とともに、むかわ町を訪問した。東京から北海道に本拠地を移転した04年以降の2度の日本一と5度のリーグ優勝全てに貢献した男は「生涯・応援大使」を宣言した。

 イベントの最後に行われたトークショー。むかわ町民からの粋なサプライズに全身が感動に包まれた。札幌ドームではおなじみの「賢介コール」に続き、応援歌の大合唱。田中氏は「まさかここで聴けると思わなかった。本当にありがとうございます」と感謝した。

 現役時代から居を構え、家庭も築いた北海道。毎年「行ったことのない場所に行ける」と「応援大使」のイベントを楽しみにしていた。今季限りで現役を引退したことで、選手としては今回がラストの参加。昨年9月に北海道胆振東部地震で大きな被害を受けながら、必死に前を向いて復興の道を歩む同町の町民と触れ合い、有意義な時間を過ごした。

 東福岡から99年ドラフト2位で入団。04年の東京から北海道への本拠地移転を契機に二塁に定着し、その後の5度のリーグ優勝の全てを経験した。身も心も「道産子」の38歳は「引退したのでこういう機会も増えると思う。たくさんの方々にお会いして(復興支援に)貢献できたらと思ってます」と「生涯・応援大使」を宣言した。

 北海道で抜群の知名度と人気を誇る田中氏への球団の期待も大きい。来季以降も球団に籍を置き、稲葉篤紀SCO(スポーツ・コミュニティー・オフィサー)のように地域に根ざした活動を行う可能性もある。将来の監督候補でもあり、鵡川中央小学校の児童から「将来は指導者になりたいか?」と問われた際も「いつかできたらいい」と前向きに語った。

 「北海道への貢献、恩返しは続けたいです」と田中氏。愛する北海道への思いはユニホームを脱いでも不変だ。(山田 忠範)

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