ロッテ・種市「MISAWA」愛!8回2失点7勝「青森の三沢といえば種市と言われたい」

[ 2019年8月26日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4-3ソフトバンク ( 2019年8月25日    ZOZO )

鈴木の背番号と同じ今季7勝目を上げた種市(中央)。左は井上(撮影・長久保 豊)
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 願いが通じた。2点差の8回2死一塁、代打・上林の右中間への飛球にロッテ・種市は「行ったと思いました」と同点は覚悟した。だが、渾身(こんしん)の142キロで押し込んだ打球はフェンス手前で失速。今季最長の8回2失点でチーム単独トップの7勝目だ。

 「リリーフ陣を一人でも休ませたかった。8回は行きたかった。疲れはあったけど、持ってよかったです」

 ピンチは3回2死だった。高谷の打席で右足をつった。「こんなところで降りられない」。トレーナー室で応急処置し、毎回、塩のサプリメントを摂取。23日の第1戦で自主トレの師匠・千賀が、不調でも終盤まで投げ抜いた。「責任持って投げることが、勝敗につながる」と感銘を受け投球に反映させた。

 青森県三沢市出身。ニックネームを背ネームにする試合で「MISAWA」を背負った。69年夏の甲子園の決勝再試合合計27回を1人で投げ抜いた三沢高・太田幸司氏の講演は何度も聞いたが「三沢といえば種市と言われたい」と夢は大きく、郷土の英雄超えだ。

 同一カード3連勝で3位・楽天とは1ゲーム差。首位ソフトバンクとは今季15勝6敗と大きく勝ち越しており、CS進出の場合は台風の目になり得る存在だ。ただ種市の目標は高い。「Aクラスではなく1位を目指したい」。将来のエース候補は力強く、逆転優勝を誓った。(福浦 健太郎)

 ▽三沢市 約4万2000人の人口に加え、米軍基地の関係者ら約8000人が居住。アメリカ村、寺山修司記念館などの観光スポットがある。出身の著名人は元近鉄の太田幸司氏、元大関の故貴ノ浪氏、作家でタレントの室井佑月ら。ご当地グルメには、パイカ(豚バラ軟骨肉)料理、冬限定の「三沢ほっき丼」があり、ゴボウ、にんにく、スルメイカも名産。

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