楽天、ソフトB下して単独首位!平石監督「勝負仕掛けた」執念の采配

[ 2019年4月13日 05:30 ]

パ・リーグ   楽天4―2ソフトバンク ( 2019年4月12日    楽天生命パーク )

8回1死一、三塁、甲斐のパスボールで生還した三走・辰己はベンチでハイタッチ(撮影・西海健太郎)   
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 予告通りの勝負手だった。2―2で迎えた8回1死一、三塁、楽天・田中が打席に入る。初球が高めに抜けて捕逸。思わぬ形で勝ち越しに成功したが、勝利への執念を燃やす平石監督は手を緩めなかった。

 「あの場面は(タイミングを)探っていた。状況が整った。良いカウントになったので、勝負を仕掛けた」

 2ボールからの3球目。今季初となるスクイズのサインを出し、見事に成功させた。指揮官が「僅差になると思う。どんな手を使っても勝つ」と話していた通りの展開に。試合終盤で采配が的中し、同率首位対決となったソフトバンクの息を止めた。

 田中は初回から3打席連続で千賀から空振り三振に倒れた。4回1死満塁で3球三振に倒れてベンチでバットを雑に置くと、平石監督から「バットはおまえの商売道具だぞ。大事にしろ」と注意を受けた。気持ちは引き締まった。7回には中前打を放って二盗に成功。8回には「人生で初めて」というスクイズも決めた。

 3月中旬の静岡遠征で、指揮官は直々に田中に右打席でのバントを指導した。大事な場面で練習の成果が発揮され「よくサインに応えてくれた」と目を細めた。チームは3連勝で、本拠地では開幕から4戦全勝。どんな状況でも下を向かず、泥くさく勝利を目指す。そんな「平石イズム」を体現する勝利で、単独首位に返り咲いた。 (重光 晋太郎)

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2019年4月13日のニュース