SUBARU4強決めた 阿部、上原がルーキー零封リレー

[ 2019年3月15日 05:30 ]

第74回全国社会人野球東京スポニチ大会第4日   SUBARU1-0NTT西日本 ( 2019年3月14日    神宮 )

<NTT西日本・SUBARU>7回無失点の好投を見せた阿部(撮影・村上 大輔)
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 14日に予選リーグ残り2試合が行われた。SUBARUはルーキーの零封リレーでNTT西日本に快勝。5年ぶりに先発した東洋大出身の阿部博光投手(22)が7回、日大出の上原進投手(22)が2回を抑え、15日の決勝トーナメント進出を決めた。

 脇に隠れてきた阿部が主役に躍り出た。1点リードの7回、先頭・浜田に左前へ運ばれたが4番・野村、5番・辻本の内角を攻め、ともに二ゴロに片付けた。緊張の社会人初先発を7回77球、3安打無失点。「1回ずつ一球一球を丁寧に。先発は久しぶりだけど、結果を出したかった」。この日の最速は140キロ。技巧派左腕として右打者へのスクリュー、スプリットなど変化球がさえた。

 公式戦先発は長野・佐久長聖3年春以来5年ぶり。東洋大時代はソフトバンクにドラフト1位で入団した甲斐野、DeNA同1位の上茶谷、中日同2位の梅津の陰に隠れ、東都大学リーグ戦の登板は4年春の中継ぎ1試合だけに終わった。「同級生に3人凄いのがいて、目指すとか争うとかは厳しかった。でも、その陰でもいい投手がいたと示したかった。スピードではなく切れ、制球力を磨いた成果」。今でも3人とは連絡を取るが、意地はある。日陰の4年間は無駄ではなかった。

 オープン戦でも中継ぎ専門ながら、前日に先発を告げた阿部次男監督は涼しい顔で振り返った。「臨機応変です。制球がいいし、安心できるから」。現役時、08年都市対抗小野賞など一時代を築いた左腕の眼力だった。

 8回からの2イニングは同じく新人の上原が1安打無失点。「先発(12日、沖縄電力戦)した時より緊張した。絶対1―0で勝ちたかった」と深呼吸した。準決勝は過去10回の優勝を誇る東芝と激突。阿部は「出番があるかも」とブルペン待機する。(伊藤 幸男)

 ◆阿部 博光(あべ・ひろみつ)1996年(平8)10月30日生まれ、長野県出身の22歳。岩村田小1年から野球を始める。佐久長聖3年夏に甲子園出場も、エース寺沢(現東京ガス)の陰に隠れ背番号11で登板機会なし。東洋大で唯一のリーグ戦登板は4年春の立正大戦で、3回4失点(自責1)。1メートル73、67キロ。左投げ左打ち。

 ▼NTT西日本大江(新人投手は先発して7回1失点)悪くはなかったが、こういう接戦で勝てる投手を目指します。

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