巨人阿部、V弾228人斬り!歴代最多ローズに並んだ

[ 2018年8月22日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―1DeNA ( 2018年8月21日    横浜 )

2回 1死 ソロ本塁打を放つ巨人・阿部 (撮影・白鳥 佳樹)
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 巨人の阿部慎之助内野手(39)が21日、DeNA戦の2回に決勝の右越え8号ソロを放ち、3連勝に導いた。初対戦となった平良拳太郎投手(23)からの一発。通算228人目から打った本塁打でタフィ・ローズ(元近鉄など)に並ぶ歴代最多記録となった。巨人では長嶋茂雄、王貞治の「ON」以来、史上3人目となる通算400本塁打にもあと4本に迫った。

 ゴルフは右打ちの飛ばし屋。野球はご存じ左打ちの阿部が2回、低めのスライダーをドライバーショットのように打ち上げた。

 「ちょっと上がりすぎた。どこ行った?」。滞空時間の長い打球を見失い、気づくと右翼席に着弾。目をきょろきょろさせて笑った。「結果的に本塁打だったから良かった」。先制8号ソロの「ゴルフ弾」は元同僚の平良からで、本塁打を打った投手は228人目だ。04、05年に同僚だったローズの歴代最多記録に並び「え、そんなに?」と驚いた。

 「消去法の決め打ち」が、どんな投手からも本塁打できる阿部の奥義だ。長年捕手を務めてきた経験から「俺なら俺をどう攻めるか」と考え打席に立つ。「このケースだとこの球は来ないだろうと決め打ちする。消去法で絞る球は簡単」とコースや高さを読むから対応力の高いスイングができる。この日も内角低めを読んでいた。

 阿部を育てた内田2軍打撃コーチも「捕手としての洞察力、観察力がある」と要因を分析し「年を取っても向上心がある」と言った。今季は約2カ月間も代打待機が続いた。時には練習で、指2本以上もバットを短く持った。自身の1メートルも前に球をトスしてもらい、わざと体勢を崩しながら打ったこともある。全ての状況を想定した練習で「228」の数字を積み重ねた。

 夏場涼しい北海道で、大自然に囲まれたゴルフコースを回る。プロ生活中は縁がなく、将来やりたいことの一つに挙げたことがある。6回には中前に中押しの適時打を放ち、2安打2打点。阿部は「まずは9号(本塁打)だな」と直近の目標を口にして球場を後にした。夏場のゴルフは、まだまだ先になりそうだ。(神田 佑)

 《データ》阿部(巨)が2回に先制8号ソロ。平良(D)からは初アーチで阿部が本塁打した投手は228人目。ローズ(オ)と並ぶプロ野球最多タイ記録になった。また、通算400本塁打にはあと4本。通算安打は2070本に達しており、史上16人目の「2000安打&400本塁打」が視野に入ってきた。

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2018年8月22日のニュース