大阪桐蔭・中川主将　うずくまり号泣「全員でつかんだ優勝」

第１００回全国高校野球選手権記念大会最終日・決勝   大阪桐蔭１３―２金足農 （ 2018年8月21日    甲子園 ）

＜大阪桐蔭・金足農＞新調された真紅の優勝旗を受け取る大阪桐蔭・中川主将（撮影・井垣　忠夫）
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　背負った重荷から解放された大阪桐蔭の主将・中川は、三塁側スタンドへ一礼すると、その場にうずくまり号泣した。西谷監督に「負けたんちゃうぞ、勝ったんや」と抱きかかえられながら、ベンチへ戻ってきた。

　大差をつけた状況でも次の１点を狙う姿勢を見せ、７回無死一塁では打川の外角直球に逆らわず左越え二塁打で１３点目につなげた。「全員でつかんだ優勝だと思う」と万感の思いを口にした。

　昨夏の仙台育英戦。１点リードの９回２死一、二塁で、一塁手だった中川は遊ゴロの送球を受けた時に一塁ベースを踏み損ねた。勝利を決めるアウトを取れず、逆転サヨナラ負け。だから春のセンバツで２連覇しても、夏にこだわってきた。「１００％の確認」をテーマに掲げ、副主将の根尾と毎日のように意見をぶつけて何度も「いいケンカ」をした。主力９人と指揮官は「本物　最高最強のチーム作り　日本一への道」と題した分厚いノートを共有する。１ページ目を担当した中川は「２０１８年は１敗もしない」と書いた。その目標を達成し「どのチームよりも勝ちたい思いが強かった。だから、チームを束ねるのはある意味で簡単だった」と振り返った。