筒香 連発キング20号21号 球団村田以来の5年連続大台「近づきたい」

[ 2018年7月19日 05:30 ]

セ・リーグ   DeNA7―2ヤクルト ( 2018年7月18日    横浜 )

<D・ヤ>6回無死、筒香は20号左中間ソロを放つ(撮影・沢田 明徳)
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 DeNAは18日のヤクルト戦に快勝し、オールスター戦前から続く連敗を4で止めた。主役は2本塁打の筒香嘉智外野手(26)だ。6回に5年連続20号到達の左中間ソロ。「投手100人斬り」の一発で勢いづき、7回には右中間へ21号アーチをかけた。ヤクルト・バレンティンと白熱のキング争いを展開する主砲が、3位浮上のチームをさらに上昇させる。

 6回。前を打つソトが放った10号ソロの余韻に包まれながら、筒香が打席に入った。1ボールからヤクルト・星が投じた2球目は外角への148キロ直球。打球は左方向へと放物線を描いた。「自分のスイングで強く打つことができた」。逆方向への長打は好調のバロメーター。節目の20号ソロで、波に乗った。

 左の次は右へ。7回、中沢の内角スライダーに左肘を畳みながらバットの芯で捉えた。3本塁打を放った5月20日の巨人戦以来となる2打席連発に「良い感じで打てた」と納得の表情。7回に目の前で相手4番のバレンティンが21号を放ったが、負けじとすぐさまリーグトップに並んだ。

 20号を浴びせた星は、1年目の18歳だった10年10月7日の阪神戦でプロ1号を記録した久保田から数え、本塁打を打った100人目の投手だった。加えてシーズン81試合目での20号到達は、44本塁打と110打点で2冠に輝いた16年と同じ自己最速。そして、これが格別だ。5年連続20本塁打は、球団では村田修一以来となった。

 入団時の中心打者だった村田は、筒香にとって特別な存在で「こんな人と一緒にやっていけるのかと、衝撃を受けた」。1年目のキャンプから打撃技術はもちろん、試合への準備の大切さを教わった。「背中で引っ張るところが男らしい」と語ったこともある。12年、前年に55から8に変わったばかりの背番号が「25」になった。巨人にFA移籍した村田から“背中”を受け継いだ。「お世話になった先輩が積み重ねてきた記録に少しでも近づきたい」。7年連続で20本以上をマークした村田を追い続ける。

 連敗を4で止めた4番のバット。ともに中軸を担うロペスを右太腿裏痛で欠く中で10試合ぶりに本塁打が飛び出し、安ど感が大きかった。「(ロペスは)かなり休んだんで、戻ってきたら活躍してくれると思いますよ」。ちゃめっ気たっぷりに、復帰間近の“相棒”にエールを送った。

 3位に浮上したものの、楽観はできない。「まだ打ち損じも多い。もっと確率と精度を上げて、勝利に貢献できる一打を打ちたい」。希代のスラッガーの活躍なくして、真夏の戦いは乗り切れない。 (重光 晋太郎)

 ▽村田修一の今 BCリーグ・栃木でプレー。36試合に出場、打率・325、6本塁打、34打点。6月は打率・404、5本塁打、19打点で月間MVPも獲得した。今季中のNPB復帰期限が今月31日に迫る中、調子を上げている。

 ≪プロ野球記録はローズ(オ)の228人≫筒香(D)が6回に20号ソロ、7回に21号ソロと今季3度目のマルチ本塁打。星、中沢(ヤ)からはともに初アーチで、本塁打を記録した投手は通算で101人となり、100人を超えた。プロ野球記録はローズ(オ)の228人。また、筒香は14年から5年連続20本塁打となり、球団では05〜11年に7年連続で記録した村田修一以来6人目。球団最多は松原誠の8年(70〜77年)連続だが、どこまで伸ばせるか。

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