西岡 119日ぶり実戦で満足1安打「ゆっくりしている時間はない」

[ 2015年9月19日 05:30 ]

<ソ・神>初回無死、中前打を放つ西岡

ウエスタン・リーグ 阪神0―5ソフトバンク

(9月18日 鳴尾浜)
 右肘内側側副じん帯損傷で戦列を離れている阪神・西岡剛内野手(31)が18日、ウエスタン・リーグのソフトバンク戦(鳴尾浜)に「1番・DH」で実戦復帰を果たし、初回に調整が遅れていた右打席で中前打を放った。5月22日のDeNA戦以来の実戦で、1打席だけで交代したが、二盗も試みるなど復活をアピールした。チームは12連戦の初戦となったこの日のDeNA戦で13残塁の拙攻が響き逆転負け。勝負強い男の1軍復帰が待たれる。

 一振りで十分だった。西岡が119日ぶりの実戦で、鮮やかに復活をアピールした。

 「早く1軍に上がるためには、ファーストストライクを強く振れなかったら、まだゴーサインは出ないだろうなと思っていた。ファーストストライクをすごく意識した」

 初回、1ボールからの2球目。左腕・帆足の高めの135キロを中前にはじき返した。重圧のかかる復帰戦でファーストスイングで結果を出した。

 「集中して、たまたまそれに結果が出たので現状に満足している。打つことに関して恐怖心というのはこの1打席でなくなったかなと思う」

 打つだけではない。2死後には果敢に二塁へスタート。タッチアウトとなったが、ケガの影響を感じさせない積極的な走塁も見せた。確かな手応えをつかみ、そのままベンチに下がった。

 当初は17日のウエスタン・リーグ広島戦で右投手を相手に、調整が進んでいる左打席での出場を予定していたが、雨天中止となった。この日の先発は左腕の帆足。右打席は押し込む右腕の負担が大きいが、「きのう雨で流れて、右打席はもうちょっと先を考えていたんですけど、そんなにゆっくりしている暇はないと思う。僕自身できる限りは1軍に上がることを目標にやりたいなと」と出場を志願した。守備の方は30メートル程度のキャッチボールで、まだ時間がかかりそうだが、“代打の切り札”としては12連戦中の復帰がはっきりと見えてきた。

 その勝負強さには掛布GM付育成&打撃コーディネーターも「彼ぐらいの経験があれば気持ちで集中力の高ぶりがあるはず。その感覚があれば1軍でも行けるんじゃない」と太鼓判を押した。

 19日の同戦でも「1番・DH」で2打席を目安に出場予定。「ケガすると誰もが苦しいですし、僕は野球の神様がいてると思ってるんで、最後にご褒美をくれるようにと思って過ごしてきた。早くこのタイガースに貢献したいなと思います」と西岡。10年ぶりの優勝を目指す1軍は、この日のDeNA戦で好機にあと1本が出ず逆転負け。勝負の12連戦を黒星でスタートした。プロ通算の代打での打率が・323を誇る勝負強い男は“救世主”となるべく、急ピッチで仕上げに入る。(久林 幸平)

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