戦力だけじゃない “声”に感じたソフトバンク圧倒的な強さ

[ 2015年9月19日 09:40 ]

17日の西武戦の1回、内川の適時打に沸く松田らソフトバンクナイン

 ソフトバンクが圧倒的な強さでパ・リーグを制した。投手陣は先発&リリーフともに駒がそろい、打線も右と左、さらにタイプの異なる強打者と巧打者が交じっていた。日本ハムを担当した今季をここまで振り返ると、選手層の厚さが図抜けていた。ただ、別の角度からもソフトバンクの強さを感じた。

 9月8日、日本ハムは旭川スタルヒン球場でソフトバンク戦を行った。この球場は札幌ドーム、東京ドーム、ヤフオクドームのようにグラウンドから記者席までエレベータで上がるような構造でなく、いわゆる高校野球の地方大会で使用されるような、一般的な地方球場である。

 一塁ベンチと三塁ベンチの間に、記者席があるのだが、とにかくソフトバンクナインの声が響き渡ってきた。プロ野球が本拠地とするような球場では知ることのできない「勢い」を肌で感じた。ソフトバンクベンチの声はまるで少年野球のように楽しそうで、なおかつ、試合の流れを呼び寄せるような的確さもあった。これが途切れることなく続くのだから驚いた。

 その中心にいるのが、松田なのだろう。では、他球団に松田のような選手はいるのだろうか。松田のように、どんな時も全力疾走をする選手はいるはずだ。松田ぐらいの打力や守備力を備えた選手も、チームに1人、2人はいるかもしれない。でも、松田ぐらいの実績がありながら、これほどチームを盛り上げられる選手は少ないのではないか。

 どこのチームでも、特に若い選手はチームの中心選手を見ている。そして影響を受けていく。チームリーダーが声を張り上げれば、周りも自然と活気づく。中軸打者が全力で走れば、チーム全体にその意識が浸透されていく。日本ハム・栗山監督は本当に悔しそうだった。「プロ野球は戦力だけで決まるものではない。それで決まってしまったら、面白くない。ベンチの一体感とか、勢いとか、そんなプラスαをつくりたかった」――。

 ソフトバンクには戦力に加えて、「プラスα」があった。だからこそ、パ・リーグ史上最速優勝ができたのだろう。(横市 勇)

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