マー君キャッチボール再開!来月VSイチロー実現へ前進!

[ 2015年5月9日 05:30 ]

ヤンキースの田中

ア・リーグ ヤンキース4―3オリオールズ

(5月7日 ニューヨーク)
 右手首の腱炎と右前腕部の張りで故障者リスト(DL)入りしているヤンキースの田中将大投手(26)が7日(日本時間8日)、ヤンキースタジアムでキャッチボールを再開した。50球を投げ、首脳陣も順調な回復を強調。予定通り段階を踏んでいけば、復帰は来月上旬となる見込みで、初対決を熱望するイチロー外野手(41)擁する6月15日(同16日)からのマーリンズ4連戦登板にも見通しが立った。

 オリオールズに4―3で競り勝った試合後のハイタッチ。8日ぶりに本拠地に帰ってきたチームメートを笑顔で迎える田中の姿があった。

 その約9時間前の午後1時頃。田中は復帰に向けて動きだした。報道陣も球場に入れない時間帯のグラウンドに現れ、DL入り発表前日の4月27日以来、10日ぶりにキャッチボールを再開。ラリー・ロスチャイルド投手コーチを相手に50球を投げ、60フィート(約18メートル)まで距離を延ばした。取材対応はなかったが、ジョー・ジラルディ監督は「感触は良かったようだ。キャッチボールだけなので、右腕も問題ない」と安心した表情で話した。

 当初の予定通り「7~10日間のノースロー」を経て、キャッチボール再開にこぎつけたことで、復帰への道筋も見えてきた。8日(日本時間9日)には90フィート(約27メートル)の距離でキャッチボール。1日の休養を挟み、遠投、平地での投球練習を経て、問題がなければ来週中にもブルペン投球を再開する。その後、フリー打撃、最低1試合のマイナー戦登板と実戦形式の登板に進んでいく。

 「その日の練習後の状態を確認しながら、翌日の練習内容を決めることになる」と指揮官。昨季、右肘じん帯の部分断裂で離脱した際、リハビリを急ぐあまり、結果的に復帰が遅れたこともあり、あくまでも慎重に進めるが、全てを順調にこなしていけば、6月上旬に復帰できる見込みだ。

 そうなれば、田中が「(4連戦中の登板の)可能性は高い。投げなかったら、よほど僕は(運を)持ってない」と話していた、昨季の同僚イチローが在籍するマーリンズ戦登板の青写真も描ける。両球団による交流戦の対戦は09年以来、6年ぶりで、6月15日(同16日)から敵地マイアミ、地元ニューヨークで2試合ずつの変則4連戦が組まれている。この日、ジラルディ監督は田中復帰後も負担を減らす先発6人制には移行せず、先発5人制を維持することを明言した。5人制ならマ軍戦に登板する確率は単純計算で80%。日米通じて初対決が実現する可能性は高い。

 ジラルディ監督は「予定通り復帰してくれれば素晴らしい」と1カ月後の復帰を期待する。最近20試合は15勝5敗で地区首位を快走するヤ軍。田中も一日も早い復帰を目指してリハビリのペースを上げていく。

 ▽田中の昨年の右肘故障からの復帰経過 8月4日にキャッチボールを再開し60フィートでの25球を含む50球。同16、20日とブルペン投球を2度行い、23日にフリー打撃登板。28日に実戦形式の打撃練習(シミュレーションゲーム)に登板したが、右腕の張りを訴えたために1週間のノースローを余儀なくされた。9月6日にブルペン投球を再開。同15日のマイナー相手の試合形式で65球を投げ、21日のブルージェイズ戦でメジャーに復帰した。キャッチボール再開から復帰登板まで48日を要した。

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