“今季最少被弾男”藤浪 課題はっきり「緩急の幅が必要」

[ 2014年11月17日 05:31 ]

<大リーグ選抜・侍ジャパン>3回1死二、三塁、モーノーに右越え3ランを浴びる藤浪

日米野球第4戦 侍ジャパン1―6大リーグ選抜

(11月16日 東京D)
 メジャーの洗礼を浴びた侍ジャパン・藤浪は潔かった。「平常心で投げられたし、自分のパフォーマンスができなかったかと言うと、そうではない。単純に自分の力不足です」。初めて対峙(たいじ)したメジャー軍団に力勝負を挑んだが、4回5安打4失点と返り討ちに遭った。それでも悔いはなかった。

 4投手が無安打無得点に抑えて勝った前夜の勢いに乗れなかった。初回1死から二塁打を許した後、モーノーに右翼線二塁打を浴びて先制点を献上。1―1の3回はモーノーに136キロのスライダーを右翼席へ3ランを運ばれた。今季規定投球回数に達した投手で両リーグ最少タイの6本しか本塁打を許していなかったが、甘い変化球は簡単に捉えられた。

 10日の壮行試合で先発した際、右手に打球を受けた。シーズンの疲れもあり、万全な状態ではなかったものの、自己最速タイの157キロを計測した直球は確実に相手打者のバットを押し込んでいた。「ファウルも取れていたので、コースさえ甘くならなければ、というところです」。5三振を奪い、実力の片りんものぞかせた。

 本番はあくまで17年のWBC。それまでに取り組んでおくべき課題も見えた。4回は直球の球速を140キロ台後半に抑えるなど、制球重視の投球にチェンジ。すると、あっさり3者凡退で抑えた。「(WBCに向けて)投球の幅が必要ですね。緩急とか球を動かしてゴロを打たせる工夫とか。アウトの取り方がいろいろあっていいと思った」。結果には恵まれなかったが、手応えも感じ取った70球となった。

 ≪江夏以来46年ぶり≫高卒2年目で20歳7カ月の藤浪(神)が侍ジャパンの先発を務め敗戦投手。日米野球の全日本・日本代表で20歳以下の投手が先発したのは、88年第8戦の桑田(巨=20歳7カ月)以来。ただし桑田は高卒3年目で、高卒2年目以内では68年第8戦カージナルス戦で2年目の江夏(神)が6回無失点で勝利して以来46年ぶり。

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