松井裕 異例の球数無制限 星野監督「あいつは完投も完封もできる」

[ 2014年3月26日 05:40 ]

練習試合での本拠地登板へ向けダッシュする松井裕

 楽天の星野仙一監督(67)が25日、ドラフト1位ルーキーで開幕ローテーション入りを果たした松井裕樹投手(18)の起用法について言及。高卒新人に対しては異例の「球数無制限」とする方針を明かした。松井裕は26日に本拠地のマウンドに慣れるため日本製紙石巻との練習試合(コボスタ宮城)に調整登板し、4月2日のオリックス戦(同)でいよいよプロデビューする。

 もはや高卒新人の扱いではない。本拠地コボスタ宮城の三塁ベンチ。練習を見守っていた星野監督は、松井裕の球数制限について否定的な見解を示した。

 「固定観念でやってしまうと、肩がそれに慣れてしまう。あいつは完投も完封もできるよ」

 高卒新人の中でも特に投手は、シーズンの長丁場を戦う上で体力面に不安があり、たとえ開幕ローテーション入りしても首脳陣が球数制限を設けることが多い。昨季は阪神の藤浪が1年間ローテーションを守ったが、開幕当初は100球に制限。コンスタントに100球以上投げるようになったのは、プロの水に慣れた8月以降だった。

 だが、松井裕はオープン戦は4試合で計16イニング2失点と結果を出した。防御率は1・13でソフトバンクの摂津、中田と並ぶ12球団トップタイの17奪三振。開幕ローテーション入りを果たしただけでなく、遠征先ではホテルの自室でストレッチを行うなど疲労回復に努め、身体の回復力や強さも証明してみせた。

 今季の楽天の先発陣は発展途上の若手が多く、完投勝利の経験があるのは塩見と美馬だけ。昨季15勝を挙げ今季の開幕投手を任される則本でさえ、完投勝利の経験はない。そんな事情もあり、高卒新人ながら松井裕には長い回を投げることが期待されている。

 星野監督は「もちろん球数は考える」とも話しており、無理はさせない方針ではある。だが「あえて球数を制限するとしたら何球か?」との問いには「160球」と昨季の巨人との日本シリーズ第6戦(Kスタ宮城)で田中が投じた球数を挙げた。指揮官は次世代のエースを、先発完投型のスケールの大きな投手に育てるつもりだ。

 実際、松井裕は桐光学園2年だった12年春の地区予選・川崎北戦で、延長10回183球を投げきったこともある。元来、三振の数に比例して球数も多いタイプで、2年夏の甲子園での1試合平均の球数は144球だった。1試合を投げきるスタミナは十分ある。

 26日には、日本製紙石巻との練習試合に調整登板。その後、開幕2カード目に投げる先発陣は、気候に慣れるため遠征には参加せず、仙台で調整を続ける。「シーズンを意識して打たれないようにしたい」。デビュー戦となる4月2日のオリックス戦に向け、まずは社会人相手に初めて本拠地のマウンドに立つ。

 ≪星野監督の下で球数を投げた投手≫

 ☆中日・野口 98年8月30日のヤクルト戦(ナゴヤドーム)で延長12回を10安打5失点、203球で完投した=写真(左)(上)。継投陣の疲労を考慮しての続投指令で、試合は3―4で敗れたが「よう投げた。最後まで行けという感じだった」と称えた。

 ☆阪神・伊良部 03年4月18日の横浜戦(甲子園)で、4安打2失点、132球で自身7年ぶりの完投勝利=同(左)(下)。それまでは伊良部交代のメドを120球としていた星野監督は「あれだけ頑張っとったら(交代は)か わいそうじゃないか」と話した。

 ☆楽天・田中 13年11月2日の巨人との日本シリーズ第6戦(Kスタ宮城)で9回を12安打4失点。球数は160球に達した=同(右)。120球超の7回に交代を打診した星野監督は、本人が続投を志願したことに「最後の最後に黒星がついたけど、この1年間、感謝している」と力投をねぎらった。

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