昨夏Vの前橋育英に続け!桐生第一 9人中8人2年生で群馬旋風

[ 2014年3月26日 05:30 ]

<桐生第一・今治西>初戦突破の桐生第一ナインは笑顔でアルプススタンド前にダッシュ

第86回選抜高校野球大会1回戦 桐生第一5―1今治西

(3月25日 甲子園)
 1回戦3試合が行われた。第2試合ではスタメン9人中、8人が2年生という桐生第一(群馬)が今治西(愛媛)を下し、91年以来23年ぶりのセンバツ勝利。エースで4番の山田知輝投手(2年)が3安打完投で、バットでも決勝打を放った。第1試合では新庄(広島)の山岡就也投手(3年)が東海大三(長野)相手に2安打13奪三振で完封。チームは春夏通じて甲子園初勝利を挙げた。

 9つ目の「0」は刻めなかった。9回2死からエラーで失点。でも、桐生第一の2年生エース山田は笑っている。失策した三塁手・久保田へ「ツーアウト」と声を掛けると、最後の打者を二飛に打ち取って完投だ。

 「ちょっと意識したけど、完封はいいです。勝てたので。腕が振れて調子良かった。気持ち良く投げられました」

 今大会唯一のエースで4番。出場10選手で3年生は高橋主将1人という2年生軍団の中でも中心的な存在だ。初回を3者凡退に退けると、その裏2死三塁から力で中前へ。先制点。4番の仕事を果たし、マウンドで乗った。1メートル84の長身で、のっそりしたフォーム。腕を振り、リリースの瞬間だけに力を入れる。MAX136キロでも手元で伸びる。27アウトのうちフライアウトが15。「ポップフライを打たせるのが僕の投球」と胸を張る。

 2年生中心のチームになった昨秋、3年生たちから「グラウンドでは上級生のつもりでやれ」と言われた。試合中、ベンチで控えの3年生がミネラルウオーターを用意してくれる。だから2月の大雪で調整が遅れても弱音は吐かない。昨春の優勝投手、浦和学院・小島のフォームを動画投稿サイト「ユーチューブ」で繰り返し見て「スムーズな体重移動」を参考にした。甲子園入り後も宿舎の鏡の前で連夜のシャドーピッチング。「忍耐の調整ですよ」。福田監督は目を細めた。

 エースで4番の証明は右手にある。指先だけじゃなく、手のひらはマメだらけだ。手袋をせずに行う冬場の打撃練習。その手で決勝打&1失点完投の活躍で桐生第一に23年ぶりの春1勝をもたらした。「最近低迷していたので復活のきっかけにしたい」と山田は言う。昨夏の甲子園では同じ群馬の前橋育英が初優勝した。春も群馬旋風が吹き荒れる予感が漂う。

 ◆山田 知輝(やまだ・ともき)1997年(平9)9月16日、栃木県足利市生まれの16歳。小2から野球を始め、投手と遊撃手。栃木・城西中では投手兼外野手で栃木県大会3位。昨秋は関東大会で2完封など9試合で防御率1.13。将来の夢は大リーグ。1メートル84、85キロ。右投げ左打ち。家族は両親と兄と姉。

 ▽過去の主な「下級生軍団」 センバツでは75年に東海大相模が原、津末、村中、藤崎、山口と5人が先発メンバー入りして準優勝。夏は、95年の帝京が白木―坂本のバッテリーら先発に2年生5人が名を連ね、6年ぶり2度目の全国制覇を果たした。このほか、02年には遊学館が創部1年5カ月で史上最速の甲子園出場を果たし、2年生以下で8強に進出した。昨年の横浜はスタメンに2年生が8人並んだが、3回戦で優勝した前橋育英に敗れた。

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