亀山つとむ氏 どんな展開でも対応できるのが阪神の強さ 劇打佐藤輝の後に原口がスタンバイ

[ 2023年8月13日 06:45 ]

セ・リーグ   阪神4-3ヤクルト ( 2023年8月12日    京セラD )

<神・ヤ>延長12回無死満塁、サヨナラの犠飛を放ち、原口(左)と抱き合う佐藤輝(撮影・平嶋 理子)
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 【亀山つとむ 視点】最後の最後まで決して手綱を緩めなかった。だから勝つことができる。優勝の喜びもV逸の悔しさも知る岡田監督だからこそ、勝負の怖さを熟知している。7投手を動員しての継投。10回には迷わず岩崎を投入した。攻撃でも12回に佐藤輝の後に原口がスタンバイしていた。どんな展開になっても対応できる計算がベンチにはある。それが今の阪神の強さにつながっている。

 今年の阪神の攻撃の骨格は1、2、4、8番だ。近本、中野の高い出塁率と機動力、大山の不動の4番としての存在感、そして意外性もある木浪の勝負強さ。この4人が基本形で、森下、佐藤輝、ノイジーはプラスアルファで位置づけられる。佐藤輝も現状では毎試合の活躍を期待するのは酷。だからこそ、この日のサヨナラ犠飛のように、自分で貢献できる場を見つけ、その1球の勝負に徹してほしい。岡田監督もそれを望んでいると思う。

 ミスがなければ、もっと楽に勝てた試合だった。2回は2死満塁から投手のサイスニードに押し出し四球を与え、4回は2死三塁から打者の後ろへのとんでもない暴投で同点を許した。独り相撲となった青柳の自滅だった。これが5時間16分のロングゲームとブルペンの総動員につながった。ここはしっかり反省してほしい。 (本紙評論家)

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