秋山離脱…今季最長5連敗も広島・新井監督「まだまだチャンスある」小園が意地の一撃

[ 2023年8月13日 05:02 ]

セ・リーグ   広島2-3中日 ( 2023年8月12日    バンテリンD )

<中・広>8回、2ランを放った小園(左)を迎える新井監督(撮影・椎名 航)
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 広島は12日、中日に2―3で敗れ、引き分けを挟んで今季ワーストの5連敗を喫した。中軸を務める秋山翔吾外野手(35)が「右下腿ヒラメ筋筋損傷」の診断を受けて離脱。主力を欠く逆境で、3点を追う8回1死一塁から小園海斗内野手(23)の中越え2ランで反撃したが、あと一歩及ばなかった。ナイターでヤクルトに勝った首位・阪神とは7ゲーム差。正念場を迎える中、新井貴浩監督(46)は必死に前を向いた。

 2―3の9回2死で代打・松山が三直に倒れると、三塁側から左翼席にかけて真っ赤に染めたコイ党から大きなため息が漏れた。1分けを挟んで今季ワーストの5連敗。7ゲーム差まで開いた首位・阪神の背中は遠い。それでも、新井監督は努めて前向きに話した。

 「連敗中だからといって悲観することは全くない。全然関係ないから。私もそう思ってますけど、みんな(選手)も思っている」

 主力の一人、秋山が負傷離脱。悪い流れに追い打ちをかけるように、この日は初回に3点を奪われる苦しい展開となった。打線は高橋宏の前に、2回から5イニング連続で無安打に封じ込まれて沈黙。ただ、黙って終わらないのが新井カープだ。0―3の8回1死一塁で小園が2番手・清水の高めフォークを捉え、バックスクリーンに飛び込む3号2ランで反撃した。

 「自分でもうまく打てたかなと…。(スタンドに)入るとは思っていなかった。(首脳陣から)若い人が頑張れと言われてますし、(これから)どんどん引っ張っていければいいと思う」

 秋山が不在の中で、奮起した。7月12日の巨人戦以来、1カ月ぶりの一発で意地を見せた。11日も劣勢から終盤に追いついて引き分けに持ち込んだ。その“再現”に期待が膨らんだが、9回は守護神マルティネスに抑え込まれ、あと一歩及ばなかった。

 7月12日~27日にかけて10連勝で一時は首位に立ったが、指揮官が勝負と位置付ける8月は3勝6敗2分けと下降の一途をたどる。ただ、新井監督は上昇に向け、迷いのない口調で言った。

 「連敗を止めたいとプレーからも気持ちは伝わっている。まだまだチャンスはいっぱいある。(首位と)何ゲーム差とかは本当に気にしていない。また明日勝つためにみんなと頑張っていくだけ。その積み重ねだと思っている」

 阪神との直接対決は、まだ10試合も残している。再浮上に向け、まずはチーム一丸で連敗を止める。 (長谷川 凡記)

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