【甲子園】専大松戸 千葉100勝!都道府県単独10位浮上 75歳老将・持丸監督の教え守り

[ 2023年8月13日 05:30 ]

第105回全国高校野球選手権記念大会第7日2回戦   専大松戸7-5東海大甲府 ( 2023年8月12日    甲子園 )

<専大松戸・東海大甲府>7回1死一、三塁、勝ち越しスクイズを成功させる専大松戸・上迫田(撮影・成瀬 徹) 
Photo By スポニチ

 老獪(ろうかい)に、したたかに勝ちきった。75歳の持丸修一監督の采配に、孫のような専大松戸(千葉)の選手たちが応える。小技に足を絡めて、千葉県に夏の甲子園通算100勝をもたらした。

 「後半に2点、3点じゃない。1点勝負にしようと。7回はね、何でもやって2点取ろうと思っていた」。そう振り返るのは1点を勝ち越された7回だ。四球と安打に暴投で無死二、三塁。5番・広川陽大(3年)には「転がせるから」と強攻させ、遊ゴロで三塁走者・中山凱(2年)が本塁を陥れる。打球が転がった瞬間スタートする「ゴロゴー」で同点。さらに1死一、三塁で7番・上迫田優介(3年)のセーフティースクイズで勝ち越し、1死満塁でも9番・宮尾日向(3年)がスクイズを決めた。

 「守備隊形を見て忠実にね。よくできました…じゃあ、おかしいか。よくやってくれました」。一塁手がベースに付いているのを見てスクイズは一塁側を指示。走者のスタートも完璧だった。自主性を重んじ、判断を選手に委ねる教えが大事な場面で生きた。

 6回の守備では伝令を1人マウンドへ送った後に、もう1人追加で送る場面も。「念を押した」と明かした老将。“孫”たちとの夏はまだ終わらない。(秋村 誠人)

 ≪プロ注目の平野まだ登板せず≫千葉大会では安定感を欠いたプロ注目で最速151キロ右腕の平野大地(3年)はベンチスタートでブルペンでも投球は行わなかった。「(監督から)投げる気持ちをつくっておけと言われました」と話した。今春選抜は2完投し、8強に導いた関東屈指のエース。フォームのバランスを崩したところがあったと言い、「下半身中心に投げるように修正しています」と明かした。

 ≪最多は185勝の東京都≫千葉県勢は夏100勝目に到達。都道府県別では185勝の東京都が最多で、千葉県は120勝の広島県に次いで単独10位。99勝の高知県が続く。内訳は銚子商が最多25勝、習志野が20勝で次ぎ、専大松戸は21年以来の2勝目。

続きを表示

「始球式」特集記事

「落合博満」特集記事

2023年8月13日のニュース