阪神・岩崎がかみ締めた1勝 アレへのカギは「救援陣で勝つこと」 見事に実践した零封リレー

[ 2023年8月13日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神4-3ヤクルト ( 2023年8月12日    京セラD )

<神・ヤ> 延長10回2死満塁、岩崎はヤクルト・中村を空振り三振に抑え、ベンチのナインに迎えられる (撮影・後藤 大輝)
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 追い込まれた時こそ地力が問われる。阪神・岩崎が見せつけた投球は持てる力を誇示するパフォーマンスだった。

 「3人で終われるようにしたいですね」

 同点の延長10回、5番手で登板すると、ピンチが待っていた。1死から宮本に中前打を浴びると、村上、塩見に連続四球を献上して1死満塁。ヤクルトもベンチスタートだった代打・山田を切り札として送り込んできた。外野への飛球も許されない窮地でギアを上げた。初球のチェンジアップで空振りを奪うと2球目の外角直球で追い込み、最後は内角に146キロの直球を投げ込み見逃し三振。“遊び球”なしの3球勝負で2アウトまでこぎ着けると、中村も1ボール2ストライクから直球で空振り三振に斬った。

 相手に傾きかけた流れを奪い返した価値ある零封。これで6月28日の中日戦から続く連続試合無失点は20年に並ぶ自己最長の「18」まで伸びた。

 長期ロード前、“アレ”へ向けてのカギに挙げたのが「救援陣で勝つこと」だった。

 「例えば、先発投手が少し早いイニングで降板した時に2番手以降でいくリリーフがビハインドの展開で粘って粘って中盤、終盤まで打線の援護を待つ。そういう試合を勝って拾っていくことがこれからは大事になる」

 この9連勝中、その言葉通りブルペンが一丸となって必死にバトンをつないできた。この夜も3失点で降板した先発・青柳の後を受けた自身も含めた6投手が、粘り強くスコアボードにゼロを刻み続けた。

 「みんながそれぞれの持ち場の役割を果たしたんじゃないでしょうか」

 言葉はクールでも誰よりもこの1勝をかみしめたのは、背番号13に他ならない。まだまだ道半ば。鉄壁のブルペンを姿勢で、結果で引っ張り続ける。(遠藤 礼)

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