広島・森下 早期1軍へ加速モード 24日2軍戦で右肘手術後初の実戦「しっかり投げることを意識して」

[ 2023年3月24日 06:00 ]

24日のウエスタン・リーグで実戦復帰する森下
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 広島・森下暢仁投手(25)が、24日のウエスタン・オリックス戦(由宇)で実戦復帰を果たす。昨年10月の右肘手術後、初の実戦マウンド。今月上旬には右肘に違和感を覚えて、復帰プランは一時白紙となったが、次の段階へ向けて前進する。開幕1軍は厳しい状況も、早期昇格へ向けて調整ピッチを上げていく。

 ようやくたどり着いた実戦マウンドだった。右肘手術から約5カ月。止まっていた時計の針が大きく動き出す。待ちに待った出番を前にしても、森下は冷静に足元を見つめた。

 「しっかり投げられることを確認していきたい。打者に対して、しっかり投げることを意識していきたい」

 術後初登板は、24日のウエスタン・オリックス戦。短いイニングでの登板となる見込みで、体の状態の確認と、試合勘を取り戻すことをテーマに置く。この日はマツダスタジアムの室内練習場でキャッチボールやランニングなどで汗を流した。

 6日には術後2度目となるフリー打撃に登板した。当初は右肘の状態を確認して問題ないと判断されれば、実戦舞台に移行する予定だった。ところが、右肘に違和感を覚え、当初予定していた12日のヤクルト戦の登板を回避。復帰プランが一時白紙になった。

 再発となれば、本末転倒となる――。長いシーズンを見据えて方針を転換して、照準を合わせていた開幕1軍から、状態面を最優先し、万全を期すことを選択。右肘に違和感を覚えてから4日間はノースローで調整し、ようやく18日にブルペンでの投球練習を再開した。「ケアとか、体の状態を見ながらやってきた」。ここまでは慎重に調整。ただ、実戦復帰が決まったことで、今後は早期1軍復帰を目指して調整を加速させたい意向だ。

 「前回と同じで、ダメなら自分が投げられないだけ…。自分がしっかりできるかどうかの確認が(実戦で)できたらいいなと思う。向こう(2軍)も開幕しているので、しっかりした投球をしたい」

 実戦で不安を払拭できれば、確実に復活へと前進する。今後は投球の感触と、登板後の体の状態を見て、次の段階に進むかを判断するもよう。ただ、背番号18を照らす明るい光は見えている。(長谷川 凡記)

 《森下の経過》

 ▽22年10月26日 群馬県館林市内の病院で右肘クリーニング手術を受ける。

 ▽12月4日 早期完治を優先し、開幕投手を狙わない意向示す。「開幕から1~2週間遅れても、離脱しないことが一番大事」

 ▽23年1月26日 春季キャンプ1軍スタートが決定。新井監督は「暖かいところでコンディション優先」と説明。

 ▽2月2日 宮崎・日南キャンプ2日目、手術後初のブルペン入り。捕手を立たせてキャッチボールでフォームを確認。

 ▽同7日 スパイクとユニホームを着用してブルペン投球。

 ▽同17日 捕手を座らせて130キロ直球のほか、カットボール、カーブなど6球を試投。

 ▽同27日 手術後初のシート打撃登板。打者8人に全球種織り交ぜ27球。被安打3も、直球は最速145キロ。「あとはどれだけ調整できるか」

 ▽3月6日 マツダで実戦を想定したフリー打撃に登板。打者6人に21球を投げて奪三振2、被安打1も「まだ全然」。

 ▽同8日 12日のヤクルトオープン戦登板を回避。「(右肘に)少し違和感」。新井監督「慎重に万全に万全を」。

 ▽同18日 ブルペン投球を再開。捕手を座らせ約30球。

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2023年3月23日のニュース