侍ジャパンが凱旋帰国 祝福の放水シャワーが出迎え ファンも警備規模もサッカーW杯超え空港大フィーバー

[ 2023年3月23日 15:06 ]

<侍ジャパン・帰国>大勢のファンに出迎えられて帰国した栗山監督は笑顔で手を振る(撮影・尾崎 有希)
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 第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で14年ぶりの世界一となった侍ジャパンが23日、成田空港着のチャーター機で帰国した。チャーター機は着陸後に祝福の放水シャワーをくぐって駐機場まで進んだ。大フィーバーに沸く成田空港会社によるとファンは1200人が駆け付け、取材のプレスは200人、警備には60人が対応した。

 「全勝優勝おめでとう 感動ありがとう!」などと書かれたメッセージボードや花束、大谷や村上らの侍ユニホームを手にした大勢のファンが世界一になった侍ジャパンメンバーを出迎え、空港は騒然となった。空港関係者によると昨年12月、サッカーFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会で初の8強まであと一歩に迫った日本代表が帰国した際に比べ、「警備規模は同程度か少し多いぐらい」だという。ダルビッシュ有(パドレス)、吉田正尚(レッドソックス)、大谷翔平(エンゼルス)、ヌートバー(カージナルス)のメジャー組は現地で解散しており、国内組がチャーター機で日本に降り立った。飛行追跡アプリ「フライトレーダー24」では搭乗していると見られる便を一時最大9万7000人が追跡した。

 チャーター機が成田空港に着陸すると、祝福の放水アーチをくぐって駐機場まで進んだ。飛行機の操縦席には日の丸が掲げられた。タラップから栗山監督と選手らが侍ジャージー姿で現れると、空港職員が大きな拍手で出迎えた。長旅の疲れを感じさせず、報道陣や空港関係者の「お疲れさまでした。おめでとうございます!」の声に笑顔で手を振る栗山監督を先頭に、村上、岡本和、山本、佐々木朗、高橋宏、周東、山川、宮城、大勢らが続々と空港内に姿を現した。

 到着ロビーに姿を現し、空港職員から栗山監督と国内組最年長の中村に花束が贈られると、1200人(15時10分発表の数字)もの出迎えのファンから「世界一おめでとう~!」「お疲れさまでした!」「感動しました~」など偉業を称える声が飛び交った。空港内には祝福の声掛けが響き、カメラのフラッシュが無数に光る。先頭の栗山監督は笑顔でファンの手を握る場面もあった。栗山監督に続き吉井コーチ、宮城ら選手たちが続々と姿を現す中、準決勝で“サヨナラ決勝進出打”、決勝で特大アーチを放った村上が姿を現すと、歓声もひと際大きくなり「村神様~!」「ありがとう~!」「最高でした!」の声が掛けられた。

 2006年の第1回WBC優勝時の出迎えは約1000人、連覇を達成した09年の第2回大会は約1200人、昨年12月のW杯メンバー帰国時は約650人だった。1200人が駆け付けた今回は侍戦士が姿を現す前の15時10分時の数字とあって、09年の大フィーバーを超えるファンの出迎えとなった。

 今回の侍ジャパンはダルビッシュ、吉田、大谷、ヌートバーを始め、各球団の主力級が招集され、栗山英樹監督のもと09年以来の世界一を目指した。1次ラウンドでは、開幕戦の中国戦を8-1、韓国に13-4、チェコに10-2、オーストラリアに7-1と全勝し、首位通過。準々決勝・イタリア戦を9-3で勝って、米国での準決勝に進出した。メキシコとの準決勝では、1点を追う9回無死一、二塁から5番の村上宗隆内野手が中堅フェンス直撃の2点二塁打を放って逆転サヨナラ勝ちの劇的な展開で決勝進出を決めた。

 米国との決勝では、投打がガッチリとかみ合った。2回、先発の今永がターナーに先制弾を許したが、打線がすぐさま反撃。直後の2回、先頭の村上が右翼席に今大会1号となる特大の同点弾。なおも1死満塁からヌートバーの内野ゴロの間に勝ち越しに成功した。「次の1点」も確実に奪った。2-1の4回無死、岡本が左中間に貴重な追加点となるソロ本塁打を放ち、試合の主導権を握った。8回にはダルビッシュ、9回には大谷の豪華リレーが実現。1点差に迫られた9回には大谷が2死からエンゼルスの同僚・トラウトとの対決となり、空振り三振に仕留めて逃げ切り世界一を奪還した。

 今大会の日本戦テレビ中継視聴率は全7試合が40%超えと驚異的ハイスコアをマークするなど、日本中が熱狂した。

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2023年3月23日のニュース