“ダル・ジャパン”大団円 「みんなが明るく笑顔でプレーしてほしいなと」 チーム最年長が侍一つに

[ 2023年3月23日 04:50 ]

WBC決勝   日本3-2米国 ( 2023年3月21日    マイアミ )

世界一に輝き、シャンパンファイトで喜ぶ侍ジャパンのダルビッシュ(左)と中村

 14年前の胴上げ投手は、球場の内外で侍ジャパンをまとめ、結束を高めた。今大会では36歳でチーム最年長になったダルビッシュ。優勝後には、指揮官に続いて胴上げされた。

 「優勝どうこうより、みんなが明るく笑顔でプレーしてほしいなと最年長としてはずっと思っていた。いろいろ意見交換する中で、自分も成長できた」

 2月の宮崎強化合宿では、自身の知識や経験を惜しみなく選手に伝え、食事会も開催。「戦争に行くわけじゃない」と、気負うことなく臨むよう訴えた。その存在の大きさに、栗山監督からは「“ダルビッシュ・ジャパン”と言ってもいい」と感謝された。

 この日はリリーフに回り、8回に6番手として登板。カブス時代にチームメートだったシュワバーにソロ本塁打を喫したが「まだ1点リードはあったし、気持ちを楽にいった」と切り替えて後続を断ち、大谷にバトンを渡した。優勝後のグラウンドでは、聖子夫人と喜びを分かち合った。

 大谷からは試合後、「また3年後も」と誘われたといい、シャンパンファイトの後にはナインを前に「3年後、みんなで金メダルを獲りに行きましょう!」と語りかけた。早期合流したため、大リーグのオープン戦で調整ができなかった。大会では登板3試合全てで失点するなど防御率6・00。本来の投球とは程遠かった。それでも、チームに与えた好影響は計り知れない。

 記者会見で「今回のチームがメジャーで戦ったら?」と問われると「シーズンは分からないけど、今日は米国のベストメンバーに勝ったので、優勝できるんじゃないかな」と言った。2月上旬にパドレスと総額1億800万ドル(約143億6400万円)で6年の契約延長に合意したメジャー通算95勝右腕。侍の誇りを胸に、シーズンへの準備に入る。

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2023年3月23日のニュース