中畑清氏 先発投手陣安定のオリックスが混パ制すか

[ 2022年9月6日 05:30 ]

中畑清氏
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 【キヨシスタイル】甲子園の優勝旗が初めて越えた白河の関を越え、帰ってきました。我が故郷、福島県。東都大学野球秋季リーグ戦が開催されたんだ。

 今春の大分県に続く地方開催。盛り上がったねえ。開幕の3日は昨年の東京五輪野球・ソフトボールの会場となった福島市の県営あづま球場に7000人。4日は郡山市のヨーク開成山スタジアムに1万1000人。たくさんのお客さんが集まってくれた。

 母校の駒大、初戦は中大に0―7と完敗したけど、4日は9―2でやり返した。2回、リーグ全体の今季1号となる先制弾で勢いをつけたのは地元、学法石川出身の3年生、藤原涼雅だ。

 他2カードも勝敗を分け、6校が1勝1敗で並んで3回戦に突入した。これぞ戦国東都。「またやってください」という声をいっぱい聞いた。神宮球場を拠点としながら地方に目を向ける。いろんな可能性を感じさせてもらったよ。

 さて、プロ野球はパ・リーグが凄いことになっている。ソフトバンク、西武、オリックスの3強がゲーム差なしの超密状態。9月以降1~3位がゲーム差0というのは53、01年のパに次いで3度目なんだってね。

 どこが大混戦を制するのか。予測がつかないから面白いんだけど、あえて挙げるならオリックスかな。後方で待機して、じわじわ上げてきたディフェンディングチャンピオン。何と言っても先発投手陣が安定している。

 山本(12勝5敗、防御率1・82)を筆頭に宮城(10勝6敗、同3・07)、田嶋(9勝3敗、同2・52)、山岡(6勝6敗、同1・98)、山崎福(5勝7敗、同3・24)…。ビドル(4勝5敗、同4・02)もいる。

 残りは10月2日までに18試合。15~20日に6連戦が1度あるだけで、その後は12日間で5試合という、飛び飛びの日程になる。最後は山本、宮城を中心に投入できるのも有利な条件だ。

 西武も6連戦1度の残り18試合なのに対し、ソフトバンクは5試合多い23試合を残している。10日からはオリックス戦5試合、西武戦3試合を含む11連戦。日程はきついけど逆にチャンスでもある。ライバルを直接叩けば、2年ぶりの優勝が見えてくる。(本紙評論家・中畑 清)

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2022年9月6日のニュース