アメフト関学大 先輩の助言が生んだビッグプレー DB中野のインターセプトでリーグV決めた

[ 2022年11月13日 19:58 ]

関西学生アメリカンフットボール1部リーグ   関学大17―10関大 ( 2022年11月13日    万博記念陸上競技場 )

<関大・関学大>第3Q、パスをインターセプトし、そのままTDを挙げて笑顔の関学大・中野(31)(撮影・北條 貴史)
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 関学大の強さだけは、データや数値で計れない。スコアも内容も全く互角の10―10で迎えた第3Q7分32秒、勝負を決めるビッグプレーが生まれた。

 敵陣7ヤードのディフェンス。最後尾で守備に奔走していたDB中野遼司(2年)に、同じポジションで1学年上の山村翔馬が声を掛けた。「おい、この辺に(パス)来るんちゃうか」。ライバル校を圧倒するスカウティング能力こそ、王者の真骨頂。守る位置を少し深めにしたところ、ちょうどその場所に相手のパスが飛んできた。あとはもう、無我夢中だ。ボールをキャッチし、エンドゾーンへ。大一番の行方を決める6点が刻み込まれた。

 「関大を分析したビデオで、パスのコースは分かっていた。大きな試合で活躍できて、メッチャうれしい」

 初々しい言葉の裏には危機感があった。前半は警戒していたパスプレーに翻弄され、大村和輝監督の叱責が飛んだ。修正能力もKGのお家芸。獲得ヤードで182―290と大幅に劣っても、最後は勝つのが名門の底力だ。

 4連覇となる59度目のリーグ優勝を決め、立命大との最終決戦が待ち受ける。関大も含めた最終節の結果次第で、3校抽選の可能性も。「抽選はちょっと…。やっぱり、勝って終わりたいですね」。力をこめた指揮官は、全勝フィニッシュしか見ていない。

 ◆優勝の行方 6戦全勝の関学大はリーグVが決定。最終節の立命大戦(27日)に勝てば、全勝優勝となり、全日本大学選手権準決勝進出が決まる。立命大が勝った場合、関大―近大戦(26日)で関大が勝てば3校が全く同じ条件で並び、抽選で同選手権出場校を決める。関大が敗れれば、当該校同士の勝敗が優先され、6勝1敗の立命大が逆転で同選手権切符を勝ち取る。

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2022年11月13日のニュース