不屈の朝志雄 4度目の大ケガから復活「もう一回やってやろう」十両復帰へ再出発

[ 2022年11月13日 11:47 ]

大相撲九州場所初日 ( 2022年11月13日    福岡国際センター )

朝志雄
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 元十両の序二段・朝志雄(28=高砂部屋)が5場所ぶりに復帰し、応時山(21=田子ノ浦部屋)を押し出して294日ぶりの白星を挙げた。

 立ち合い右に動いた相手に対し、右でまわしをつかんで落ち着いて前に出て対処。「久しぶりの本場所だったので良い緊張感を持って取ることができました」と胸をなで下ろした。

 今年2月に右膝を手術した。18年名古屋場所で前十字じん帯断裂、内側側副じん帯損傷の大ケガを負っており、復帰した19年春場所で再び悪化。2度目の復帰を経て昨年秋場所で新十両に昇進したが、翌九州場所でもう一度負傷。「今のままでは十両に戻っても15日間取るのはキツいと思ったので」。初場所後に右膝前十字じん帯、内側側副じん帯、半月板に加え骨片の除去も含む3時間に及ぶ大がかりな手術を受けた。

 4場所連続の全休を経て「万全にはほど遠いと思うけどしっかり力が入るようにはなってきた」と実感できるまでに回復した。場所前には三段目力士との申し合い稽古を再開。「稽古場でしっかりできていますので稽古通りにやれば大丈夫」と恐怖心もなくなった。

 「一日一番しっかり取っていけば結果につながってくる。早く、前にいた十両に戻りたい」と復活を期す。高校時代には左膝の前十字じん帯断裂からの復活を経験しており、大ケガからの再起はこれで計4度目。「(これまで)3回とも這い上がってきていたので、もう一回やってやろうという気持ちはあった」と不屈の精神力で何度でも立ち上がる。


 ◇朝志雄 亮賀(あさしゆう・りょうが)本名=村田亮。1994年(平6)8月8日生まれ、三重県志摩市出身の28歳。小1から志友館道場で相撲を始め、小4でわんぱく相撲全国大会準優勝。三重・磯部中3年時に全中3位。石川・金沢市立工業高1年時に左膝前十字じん帯を断裂。3年時に全国高校総体3位、全日本ジュニア体重別無差別級優勝。東洋大2年時に全国大学選抜十和田大会準優勝。3年時に全日本大学選抜金沢大会優勝。4年時に全国学生体重別135キロ以上級優勝、国体3位、全国学生選手権3位。高砂部屋に入門し、三段目付け出しで17年春場所初土俵。21年秋場所で新十両。1メートル84、164キロ。

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