【玉ノ井親方 視点】喉輪でぐいぐい押した大栄翔 千代大海タイプの馬力発揮

[ 2021年1月25日 05:30 ]

大相撲初場所 千秋楽 ( 2021年1月24日    両国国技館 )

隠岐の海(左)を突き出しで下す大栄翔(撮影・島崎 忠彦)
Photo By スポニチ

 最後は勢いの違いが出た。大栄翔は相手が小細工のない隠岐の海ということもあり、正面から思い切り当たって、喉輪でぐいぐい押してそのまま押し切った。優勝力士にふさわしい相撲内容だった。

 今場所の勝因は何と言っても、序盤で3大関を撃破し、波に乗ったことだろう。自分の相撲を取り切って勝ったことは、大きな自信になったはずだ。タイプとしては、私は九重親方(元大関・千代大海)の現役時代に似ているイメージを持っている。突き押しで一気に持っていく相撲で、九重親方の方がもっとイケイケだったが、お尻は大栄翔の方が大きい。馬力では少しも負けていない。

 来場所は三役に復帰し、将来的には大関を目指すことになるだろう。課題はいい時と悪い時のムラをなくすこと。もっともっと、前に出る圧力に磨きをかける必要がある。次は2横綱が戻ってきて、3大関もそろう。その中でどんな相撲を取れるのか。その辺りが見どころになる。(元大関・栃東)

続きを表示

2021年1月25日のニュース