男子ゴルフツアーの新たなモデルケース「地域密着型」が担う大きな役割

[ 2019年6月30日 15:00 ]

<ダンロップ・スリクソン福島オープン最終日>競技が中止となりサイン会をする(左から)石川遼、秋吉翔太、星野陸也(撮影・沢田 明徳)
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 福島県の西郷村が舞台となる男子ゴルフツアーのダンロップ・スリクソン福島オープンは今年で6年目を迎えた。最終日は雨のため中止となったが、主催する住友ゴム工業と用具契約を結ぶ星野陸也と秋吉翔太がワン・ツーを決めた。

 大会の前身だった福島オープンが2014年に震災復興を合言葉にプロツアーに昇格。賞金総額は5000万円で優勝賞金は1000万円。同時期開催の女子ツアー、アース・モンダミンカップの規模(賞金総額2億円)と比べればスケールでは劣るが、「地域密着型」を掲げるトーナメントとして着実に浸透している。

 白河市内に工場を持つ住友ゴム工業が「東北にも男子ツアーを」と主催企業としてサポート。年間25試合の男子ツアーの中で唯一「地名」の入った大会でもある。会場では福島県産の野菜が無料配布され、優勝副賞にふくしま米や、白河市特産品詰め合わせなど、地元の色を全面に押し出しPRを続ける。JGTOの田中謙治広報部長は「サッカーのJリーグなども地域密着を軸に成功している。これからはそういう時代になっていくのでは」と話す。もちろん行政の協力、理解も不可欠だ。白河市は「ゴルフタウン」を掲げ、周辺町村を含めた17のゴルフ場を観光資源として広くPRしている。大会協賛社も第1回大会の約100社から180社を超えた。

 地道な活動もあって地元のゴルフ熱は高まっている。大会サイドから地元の小学校にスナックゴルフのセットを寄贈。スナックゴルフの全国大会は福島で開催され、LPGAの全日本小学生トーナメントの全国大会も数年前から定着。ゴルフのスポーツ少年団が存在するのも全国では珍しいケースだという。住友ゴム工業の広報を担当する西尾須賀子さんも「第1回から関わっていますが、街でも店頭に告知ポスターを貼っていただいたり、弊社のロゴをつけたシャツを見て、声をかけていただくことも多い。地元のゴルフ熱を感じている」と影響力の大きさを感じている。大会数の減少が進む男子ツアーのなかで、「地域密着型」という新たなモデルケースとして大きな役割を担っている。(記者コラム・黒田 健司郎)
 

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