【金哲彦の目】神野、ダイナミックな走りは柏原と共通 違いは…

[ 2015年1月3日 07:30 ]

トップでゴールし雄叫びを上げる青学大・神野大地

第91回箱根駅伝

(1月2日 東京・大手町~箱根・芦ノ湖、往路5区間107・5キロ)
 青学大の神野君の記録は「凄い」のひと言。東洋大時代の柏原君が初めて1時間17分台で走った時(09年)に驚いて、1時間16分39秒をマークした時(12年)には「これはもう破られない」とすら思ったが…。小柄で上半身は細いけど、脚が太い。太腿からふくらはぎまで、しっかり筋肉がついている。スタミナも凄い。フィニッシュしてから、あれほど元気だったことにも驚いた。

 神野君と柏原君の一番の違いは、下りのスピード。柏原君は下りが苦手でブレーキをかけながら走っていたが、神野君は下りも速かった。他の選手とはあまりにも異質だった。ただ、思い切り上半身を使い、ダイナミックに全身を使って走る姿は、2人に共通している。体重移動で上っていく「うまさ」を感じた順大時代の今井君よりも、神野君は柏原君に近いタイプだ。

 2位と4分59秒の大差がついたことで、青学大の復路の選手は全く後ろを気にせずに、自分のペースで走ればいい。そうすれば、後続のチームは前半をオーバーペースで入って、15キロを過ぎて失速する。大きなブレーキさえなければ、優勝はほぼ決まりだ。(駅伝マラソン解説者)

続きを表示

2015年1月3日のニュース