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森保ジャパン8強ならず…4度目挑戦も無念 クロアチアと120分死闘、PK戦で涙

[ 2022年12月6日 05:00 ]

FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメント1回戦   日本1―1(PK1―3)クロアチア ( 2022年12月5日    アルジャヌーブ競技場 )

<日本・クロアチア>試合終了して1時間以上経ったピッチに一人戻ってきた森保監督は、ピッチに一礼して引き揚げる(撮影・小海途 良幹)
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 1次リーグE組を1位で突破した日本は5日、初の8強入りを懸けて決勝トーナメント1回戦でF組2位通過のクロアチアと対戦した。前半43分、FW前田大然(25=セルティック)の大会初ゴールで今大会4試合目で初めて先制したものの、後半10分に追いつかれ、延長戦でも決着がつかずにPK戦に突入。1―3でクロアチアに敗れ、アジア勢として3チーム目となる8強入りはならなかった。

 まさに死闘だった。日本サッカー史上4度目の決勝トーナメント1回戦は、10年W杯南ア大会以来2度目の延長戦に突入。若き森保ジャパンが、前回ロシア大会準優勝のクロアチアと互角以上に渡り合った。

 「日本人の魂と誇りを持って日本のために戦う。日本一丸となって勝利をつかみ取りましょう。みんなで新しい景色を見られればというふうに思います」

 いつも通り、国歌斉唱する森保監督の瞳は潤んでいた。1次リーグ最終戦スペイン戦同様、最初から“宝刀”3バック。ベスト8進出を見据えて温存したMF遠藤とDF冨安をスタメンで起用した。

 早々の前半3分にはデザインされたCKからDF谷口がドンピシャヘッド。41分には遠藤のスルーパスからMF鎌田が決定的なシュートを放った。そして43分にはCKの流れからFW前田が先制弾。守勢に回った後半10分に追いつかれてしまったが、GK権田のスーパーセーブなどで最少失点にしのいだ。1次リーグではドイツとスペインの強豪2カ国を撃破。苦しい展開でもチームが破綻することも、浮足立つこともなかった。

 積み上げてきた。ロシア大会では決勝トーナメント1回戦でベルギーに2―0からの逆転負け。8強入りの夢が散った“ロストフの悲劇”から始まった。「あの悔しさがあったから、成果と課題を生かしていこうとカタールへ向けてチームづくりしてきた」と当時コーチだった森保監督。東京五輪監督を兼任しながら、招集した人数は122人に上った。

 W杯最終予選でも序盤1勝2敗と苦しみながら突破した。今大会も遠藤や冨安だけではなく酒井や守田も負傷。決して順調な歩みではなかったが、その苦しさや悔しさを乗り越えて4度目のチャレンジにたどり着いた。

 延長戦は消耗戦となった。日本は攻め続ける。前半終了間際には、MF三笘がドリブル突破から右足でミドルシュートを放つ。しかし、最後まで好機をものにできず120分間は終了。日本にとっては南アフリカ大会決勝トーナメント1回戦パラグアイ戦以来2度目のPK戦に突入した。先攻の日本は1人目の南野、2人目の三笘、さらに4人目の吉田が相手GKに止められ1―3で敗戦。8強を目指す戦いは再び、悔しい結果に終わった。

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