×

モロッコ攻撃の核・ジエシュ 無敵艦隊撃破のカギ握る“ハリルと衝突した男”

[ 2022年12月6日 04:50 ]

モロッコのジェシュ(AP)
Photo By AP

 【Today's CHECK 決勝T1回戦】モロッコが日本と同様に旋風を巻き起こしている。前回準優勝クロアチアと引き分け、FIFAランク2位ベルギーと、カナダを下し、F組1位で86年大会以来、36年ぶりとなる16強入りを決めた。

 攻撃の核となっているのがハキム・ジエシュ(29)だ。24年ぶりの白星を挙げたベルギー戦では2点目をアシストしマン・オブ・ザ・マッチに選出され「この賞には値しない。みんなが支えてくれたからだ」と仲間を称えた。最終戦カナダ戦では先制点を決めて2―1勝利に導いた。

 オランダのドロンテンで生まれ、モロッコとオランダの国籍を持つ。アヤックスなどを経て現在はイングランドのチェルシーに所属。年代別オランダ代表でプレーし、15年にはオランダ代表のヒディンク監督(当時)が招集しようとしたが、負傷で辞退したこともあった。その後、モロッコ代表のユニホームを着ることを決断し、15年10月に代表デビュー。18年ロシア大会も中心選手としてプレーした。

 ところが19年からモロッコ代表を率い、カタール大会に導いたハリルホジッチ監督(当時、元日本代表監督)と衝突。今年1月のアフリカ選手権には招集されず、ジエシュ自身も代表引退を表明した。事態が動いたのは8月。ハリルホジッチ氏が解任され、後任のレグラギ監督がジエシュをチームに呼び戻した。

 指揮官は「信頼を与えれば戦ってくれる。彼がキープレーヤーだ」と期待をかける。決勝トーナメント1回戦の相手はスペイン。ジエシュが無敵艦隊撃破の先導役となる。

 ◇ハキム・ジエシュ 1993年3月19日生まれ、オランダ出身の29歳。ヘーレンフェイン、トウェンテ、アヤックス(いずれもオランダ)を経て20年チェルシー(イングランド)加入。15年モロッコ代表初招集。1メートル81、70キロ。利き足は左。

続きを表示

2022年12月6日のニュース