川崎F奇跡の初V!創設21年目悲願 シルバーコレクター返上

[ 2017年12月3日 05:30 ]

明治安田生命J1最終節   川崎F5―0大宮 ( 2017年12月2日    等々力 )

Jリーグ優勝を果たし、風呂桶を掲げて喜びを爆発させる小林悠(中央)ら川崎Fイレブン
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 川崎Fがついに“シルバーコレクター”を返上し、クラブ創設21年目にして悲願のリーグ初優勝を果たした。ホームで大宮と対戦し、主将でエースFW小林悠(30)が自身初のハットトリックを決めるとともに、得点王にも輝き5―0と圧勝。鹿島がアウェーで引き分けたため、最大8差あった勝ち点で並び、得失点差で上回る逆転優勝を飾った。今季就任した鬼木達監督(43)が攻撃サッカーを緻密な戦術でさらに進化させ、過去2位が8度のチームに大輪の花を咲かせた。

 「等々力劇場」がついに歓喜の涙であふれた。阿部が49秒で号砲を鳴らすと、小林はプロ初のハットトリックで初優勝&得点王のWタイトル獲り。涙あり、笑顔ありのセレモニー。4度宙を舞った鬼木監督は「ホームで決められて最高です!」と真っ赤に目をはらして叫んだ。

 昨季まで4年半続いた風間体制が終わり、在籍4年で3度の得点王・大久保も移籍。その中で攻撃サッカーを継承し「勝つことを落とし込むのにぴったりの存在」(庄子GM)と白羽の矢が立ったのが、7年間トップのコーチを務めた鬼木監督だった。

 「誰よりも凄い人が、勝つために手段を選ばない」。指揮官が現役時代に鹿島で学んだジーコらスター選手の勝利への執念。「戦う姿勢」の重要性を問い続けたその言葉には、何より説得力があった。「おまえらが歴史を変えるんだ」。開幕前の2月。合宿初日の所信表明は選手の心底まで響いた。

 昨季のチャンピオンシップ準決勝ではホームで鹿島に0―1で敗戦。「失点シーンもあと1、2歩足が出ていたら…」。ベンチで屈辱を味わった指揮官は「攻守で圧倒する」と思いを強くした。攻撃サッカーに(1)球際(2)ハードワーク(3)攻守の切り替えを加え、技術ではどこにも負けなかったチームが徐々に戦う集団へと姿を変えていった。

 昨季まで不在だったフィジカルコーチも招へい。昨年12位から4位に激増した非ポゼッション時のスプリント数はリーグ首位の71得点、リーグ3位の32失点の数字はもとより、「攻守で圧倒」したチームの進化を証明する何よりの証拠だった。

 若手の責任感を促すために新主将には小林を指名。そのプラス作用は谷口、大島らにも波及した。ピンチの際にピッチで話し合う姿は昨季までなかった。今季もルヴァン杯決勝で敗れたが「やっとフロンターレの時の針を動かせた」と指揮官。終盤は15戦負けなしの快進撃で常勝軍団の鹿島を追い詰め、ついにシルバーコレクターを返上した川崎Fが、今後は黄金時代を築き上げる。

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